『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
59話 交渉。
59話 交渉。
「げ、現状……ど、どういう状況か……説明してくれないか……なにか、こちらに要求があるなら……聞く準備はある……」
城西は、恐怖を押し殺して、言葉を紡ぎ続ける。
「金(きん)とかダイヤとか、食べ物とか……そういう、なにか、欲しいものがあるのなら……それなりの量を差し出せるんだが……」
「ははは!」
エルダーグールは、豪快に笑ってから、
「俺の望みは、魔力を持った人間だ。……そこの女とか最高だな。くれよ」
「……」
「くく……ま、ダメと言われても、勝手に奪うがな。脆弱な人間の許可など、俺は求めちゃいない」
「……か、彼女以外で……なにかないか? 努力はする。人間は……脆弱かもしれないが、集まれば、それなりに大きな力を発揮することができる……俺は、そういう『大きな力』を動かすこともできる地位にいる……『魔力を持つ人間』……というのが、『人間社会の中に、どのくらいいる』のか、さっぱり知らないが……人海戦術で、どうにか探しだして、拘束して、あんたに差し出すと約束する……ここで、彼女一人だけを奪うよりも……そっちを選択した方が、あんたにとって、メリットがあると思う」
「お前……なかなか、根性があるな。俺を前にして、それだけ堂々と交渉できるとは」
「か、考えてくれないか……彼女は、勘弁してくれ」
「お前の度胸に敬意を表し、一つだけ、真実を教えてやる。お前クラスの『魂魄』が、仮に1億人ほど束になっても、そこの女の代わりにはなりえない」
「……」
「お前は、体も精神も脆弱な人間の中では『まだマシな部類』に入るが、しかし、それでも、そこの女の価値と比べればゴミ以下になる。『高い魔力を持つ者』の価値をナメるなよ」
「……」
「さて、ここまで聞いて、まだ何か言いたいことはあるかな?」
「う……うぅ……」
頭をぐるぐるとまわした結果、
城西は、
「……」
ゆっくりと、
ファイティングポーズをとった。
メキメキの『弱腰』が透けて見える構え。
決して力強くはない。
けれど、城西は、確かに『闘う意思』を示した。
その姿勢に対し、
エルダーグールは、
「それはアレか? 『その女の盾』になって『死ぬ意思』の表明……みたいな感じか?」
「……うぅ……」
そこで、城西は、
目一杯の勇気をふりしぼり、
「あああああああ!!」
握りしめた拳を、
エルダーグールに向かって叩き込んだ。
エルダーグールは、城西の拳を、わずかも避けることなく、
その『盛り上がった胸部』で、
ピクリと振動することもなく、受け止めると、
ガシっと、城西の腕をつかみ、
「先ほど、あの女は、俺のことを、『強化されたゴリラ』と表現したが、しかし、実際のところは、そんなものじゃない。高位の魔力を持つ俺の全身は、強力なバリアで包まれているようなもの。物理に対する耐性は、そうとうに高い。脆弱な人間の拳など、何万発入れられようと、ケガ一つしない」
「……うぅう、ぃいい……」
だんだんと力を込められて、
城西の腕が軋んでくる。
ギリギリと、骨の変形していく音が、
城西の脳内に響く。
「げ、現状……ど、どういう状況か……説明してくれないか……なにか、こちらに要求があるなら……聞く準備はある……」
城西は、恐怖を押し殺して、言葉を紡ぎ続ける。
「金(きん)とかダイヤとか、食べ物とか……そういう、なにか、欲しいものがあるのなら……それなりの量を差し出せるんだが……」
「ははは!」
エルダーグールは、豪快に笑ってから、
「俺の望みは、魔力を持った人間だ。……そこの女とか最高だな。くれよ」
「……」
「くく……ま、ダメと言われても、勝手に奪うがな。脆弱な人間の許可など、俺は求めちゃいない」
「……か、彼女以外で……なにかないか? 努力はする。人間は……脆弱かもしれないが、集まれば、それなりに大きな力を発揮することができる……俺は、そういう『大きな力』を動かすこともできる地位にいる……『魔力を持つ人間』……というのが、『人間社会の中に、どのくらいいる』のか、さっぱり知らないが……人海戦術で、どうにか探しだして、拘束して、あんたに差し出すと約束する……ここで、彼女一人だけを奪うよりも……そっちを選択した方が、あんたにとって、メリットがあると思う」
「お前……なかなか、根性があるな。俺を前にして、それだけ堂々と交渉できるとは」
「か、考えてくれないか……彼女は、勘弁してくれ」
「お前の度胸に敬意を表し、一つだけ、真実を教えてやる。お前クラスの『魂魄』が、仮に1億人ほど束になっても、そこの女の代わりにはなりえない」
「……」
「お前は、体も精神も脆弱な人間の中では『まだマシな部類』に入るが、しかし、それでも、そこの女の価値と比べればゴミ以下になる。『高い魔力を持つ者』の価値をナメるなよ」
「……」
「さて、ここまで聞いて、まだ何か言いたいことはあるかな?」
「う……うぅ……」
頭をぐるぐるとまわした結果、
城西は、
「……」
ゆっくりと、
ファイティングポーズをとった。
メキメキの『弱腰』が透けて見える構え。
決して力強くはない。
けれど、城西は、確かに『闘う意思』を示した。
その姿勢に対し、
エルダーグールは、
「それはアレか? 『その女の盾』になって『死ぬ意思』の表明……みたいな感じか?」
「……うぅ……」
そこで、城西は、
目一杯の勇気をふりしぼり、
「あああああああ!!」
握りしめた拳を、
エルダーグールに向かって叩き込んだ。
エルダーグールは、城西の拳を、わずかも避けることなく、
その『盛り上がった胸部』で、
ピクリと振動することもなく、受け止めると、
ガシっと、城西の腕をつかみ、
「先ほど、あの女は、俺のことを、『強化されたゴリラ』と表現したが、しかし、実際のところは、そんなものじゃない。高位の魔力を持つ俺の全身は、強力なバリアで包まれているようなもの。物理に対する耐性は、そうとうに高い。脆弱な人間の拳など、何万発入れられようと、ケガ一つしない」
「……うぅう、ぃいい……」
だんだんと力を込められて、
城西の腕が軋んでくる。
ギリギリと、骨の変形していく音が、
城西の脳内に響く。
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