『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
42話 すべてがギリギリの攻防。
42話 すべてがギリギリの攻防。
すべてが噛み合った『神の時間』に、
飛翔する刃たちが、下から、
センの腕に食い込んだ。
物理の勢いに従って、
センの右腕は、上空へと跳ね飛ぶ。
切り飛ばされるギリギリのところで、ナイフを手放していたので、
腕とナイフは別々で宙を舞っていた。
激痛で涙が浮かんだ。
全身に浸透していく『尖った痛み』の多重奏。
センは、そんな苦痛の底で、
左腕にグっと力を込めて、
「――逆気(ぎゃっき)閃拳(せんけん)――」
無意識を暴走させて、
完全なる最善の一手を放つ。
それは、文句なしの『神の一手』で、
だから、
「だぁああああああっっ!!」
ウムルの全身がビリビリとしびれた。
自身のオーラを、強制的に逆流させられて、
一瞬、頭から足まで、全身の感覚を見失う。
ずっとは続かない『ほんのわずかな時間』のマヒ状態。
コンマ数秒後には、すでに、意識の1割は取り戻してきている。
その『一割』で、
ウムルは、
「ずぁあああっ!」
右手のツメをギュンッと尖らせて、高次のカウンターをブチ込んだ。
センは、半身でよけようとしたが、
ギリギリのところで間に合わず、
――ザクッッ!!
と、左腕が切り飛ばされてしまった。
その時点で、3割ほど意識が戻っていたウムルは、
ニィと笑い、
「……両腕をなくせば……さすがに詰みだろ……っっ」
圧縮された感覚時間の中で、そうつぶやく。
その言葉に対し、
センも、圧縮された感覚時間の中で、
コンマ数秒の経過に永遠を感じつつ、
「両腕をなくしたぐらいで折れるほど、俺は素直じゃない……多分な」
センは、ここまでの『全て』を理解した上で、
戦闘プランをたてていた。
予測出来ていたのだ。
逆気閃拳の直後、
カウンターをくらって、
左腕も失うであろうことが、
ほぼ、完璧に推測できていた。
その推測は『頭の中』で成したものではない。
すべて、感覚。
ほとんど自動のムーブ。
パッケージ化されたマクロ。
ゆえに、
「はぐっ!」
上から落ちてきた図虚空の柄にかみついて、
そのまま、
(――龍牙一閃――)
心の中で、必殺技の名前を口にしつつ、
口にくわえたナイフを、
無慈悲に情け容赦なく、
ウムルの心臓へと、
――突き立てるっ!
「がっはぁああああああああああああああああっっ!!!」
ウムルの口から、黒い血があふれた。
白目をむいて、精気を垂れ流す。
ダクダクと、ボコボコと、
沸騰したような黒い血が、
這い出るように、
ウムルの体から抜け出ていく。
命が、漏れ出ていく。
「……実に、ふざけた流(りゅう)……狂気の……閃光……」
ウムルは、ボソっと、
そうつぶやきながら、
その場にガクっと、
膝から崩れ落ちる。
「信じられない質量の……『積み重ね』を感じた……」
這い寄ってくる死と同調する。
『終わり』の色が見える。
だからこそ、
穏やかに、
「この上なく……重たい……一撃だった……」
ウムルは、自分の体から抜け出ていく全てを見つめながら、
「私は死ぬのか……」
センに、そう問いかける。
センは、アゴの力を抜いて、図虚空を足元に落としてから、
「ああ。中核を殺したからな」
「……そうか……」
すべてが噛み合った『神の時間』に、
飛翔する刃たちが、下から、
センの腕に食い込んだ。
物理の勢いに従って、
センの右腕は、上空へと跳ね飛ぶ。
切り飛ばされるギリギリのところで、ナイフを手放していたので、
腕とナイフは別々で宙を舞っていた。
激痛で涙が浮かんだ。
全身に浸透していく『尖った痛み』の多重奏。
センは、そんな苦痛の底で、
左腕にグっと力を込めて、
「――逆気(ぎゃっき)閃拳(せんけん)――」
無意識を暴走させて、
完全なる最善の一手を放つ。
それは、文句なしの『神の一手』で、
だから、
「だぁああああああっっ!!」
ウムルの全身がビリビリとしびれた。
自身のオーラを、強制的に逆流させられて、
一瞬、頭から足まで、全身の感覚を見失う。
ずっとは続かない『ほんのわずかな時間』のマヒ状態。
コンマ数秒後には、すでに、意識の1割は取り戻してきている。
その『一割』で、
ウムルは、
「ずぁあああっ!」
右手のツメをギュンッと尖らせて、高次のカウンターをブチ込んだ。
センは、半身でよけようとしたが、
ギリギリのところで間に合わず、
――ザクッッ!!
と、左腕が切り飛ばされてしまった。
その時点で、3割ほど意識が戻っていたウムルは、
ニィと笑い、
「……両腕をなくせば……さすがに詰みだろ……っっ」
圧縮された感覚時間の中で、そうつぶやく。
その言葉に対し、
センも、圧縮された感覚時間の中で、
コンマ数秒の経過に永遠を感じつつ、
「両腕をなくしたぐらいで折れるほど、俺は素直じゃない……多分な」
センは、ここまでの『全て』を理解した上で、
戦闘プランをたてていた。
予測出来ていたのだ。
逆気閃拳の直後、
カウンターをくらって、
左腕も失うであろうことが、
ほぼ、完璧に推測できていた。
その推測は『頭の中』で成したものではない。
すべて、感覚。
ほとんど自動のムーブ。
パッケージ化されたマクロ。
ゆえに、
「はぐっ!」
上から落ちてきた図虚空の柄にかみついて、
そのまま、
(――龍牙一閃――)
心の中で、必殺技の名前を口にしつつ、
口にくわえたナイフを、
無慈悲に情け容赦なく、
ウムルの心臓へと、
――突き立てるっ!
「がっはぁああああああああああああああああっっ!!!」
ウムルの口から、黒い血があふれた。
白目をむいて、精気を垂れ流す。
ダクダクと、ボコボコと、
沸騰したような黒い血が、
這い出るように、
ウムルの体から抜け出ていく。
命が、漏れ出ていく。
「……実に、ふざけた流(りゅう)……狂気の……閃光……」
ウムルは、ボソっと、
そうつぶやきながら、
その場にガクっと、
膝から崩れ落ちる。
「信じられない質量の……『積み重ね』を感じた……」
這い寄ってくる死と同調する。
『終わり』の色が見える。
だからこそ、
穏やかに、
「この上なく……重たい……一撃だった……」
ウムルは、自分の体から抜け出ていく全てを見つめながら、
「私は死ぬのか……」
センに、そう問いかける。
センは、アゴの力を抜いて、図虚空を足元に落としてから、
「ああ。中核を殺したからな」
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