『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

36話 特定の業界では、ご褒美になるらしいです。

 36話 特定の業界では、ご褒美になるらしいです。

「……ぁ、あんたっ……頭おかしいんじゃない?! なんで、そんなもんを持って、平気な顔をしていられるの?!」

 罪華は『ほんのわずかな飾り気すらない本音』を叫んでから、
 続けて、

「てか、なに?! ユウキは、その中にいるの?! あの子、大丈夫なの?! さっき、ナイフから聞こえた声、あの子の声だったけど?!」

「いや、あいつは、ここにいるワケじゃないな。茶柱祐樹は、すでに、思念の一部だけを残して成仏している。声に関しては……んー、そうだな……『人造〇間17号の声をかりているセ〇』を想像すれば、少しは現状が理解――」

 と、説明しようとしているセンに対し、
 罪華は、キ〇ガイを見る目で、ドン引きしながら、

「なんで、成仏とか、わかるの?! あんた……ほんと、もう、全部、きもちわるい! この、キ〇ガイ、キ〇ガイ、キ〇ガイ、キ〇ガイ! キ〇ガイ! キ〇ガイ!」

「落ち着け、茶柱。その猛烈連呼は、さすがにヘコむ」

 辟易した顔で、そうたしなめてから、

「言っておくが、『我慢しているだけ』で『平気』なワケじゃないんだぞ。キ〇アも言っていただろう。我慢できるだけで、痛くないワケじゃないって」

「こっちは『なんで我慢できるのか』って話をしているんだよ! 変態!」

「……毒を吐かんとしゃべれんのか、お前は……」

 はぁ、と深めのタメ息をついてから、

「なんで、耐えられるか……か。なんでだろうなぁ……まあ、『頭がおかしいから』ってのは、確実に、理由の一つだろうが……」

 などと言いながら、
 センは、ウムルの方に向かって歩を進めていく。

 ゆっくりと。
 しかし、着実に、確実に。

「今だって、怖くないわけじゃない。普通に逃げたい」

 普通の本音を垂れ流しながら、

「厨二的な意味で『最強になりたい』という欲望ならなくもないが、しかし、『命をかけて強敵に挑みたい』というキ〇ガイ戦闘狂的な欲望はない」

 センエースとしての本音も添(そ)えつつ、

「俺は死にたいわけじゃないんだ。痛いのはイヤだし、苦しいのも勘弁してほしい。もし、現状が『逃げても大丈夫』なら……仮に『俺以外の誰かが、代わりに、ここでの処理をやってくれる』という保証があるのなら……俺は、おそらく、とっくに逃げている……」

 ぶつぶつと、
 無意味な言葉と共に、
 動機や理屈と向き合いながら、

「保証がないから、っていうのも、間違いなく、理由の一つだが、根本の大元の理由は、やっぱり、それじゃないよなぁ……なんだろ……俺は、今、なんで、ここに立っているのか……んー、やっぱ、考えても分からねぇな。俺の頭は、格別に『悪いってワケじゃない』が、確実に『出来が良いワケではない』んでね」

 などとうそぶきつつ、
 センは、ウムルの目の前に立つ。

 手を伸ばせば届く距離。

 センは、ウムルを睨みつけたまま、


「一つ、間違いなく確定していることは『この証明問題を解くのにはだいぶ時間がかかりそうだ』ってこと。だから、まあ、とりあえず……お前を殺してから、ゆっくりと、時間をかけて考えてみることにするよ」


 などと言いながら、
 小指側に刃が向くスタイルの、
 握りこむような感じでナイフを掴むと、
 グっと、腰を落とし込み、



「――いくぞ、ウムル=ラト。殺してやる」

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