『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

14話 神速の放電。

 14話 神速の放電。

「うぉおい……てめぇ、何してくれてんだ?! あんな『クッソ化け物』を、わざわざ、自分から召喚するとか、お前、ほんと、頭、どうなってんだ?!!」

「センセーまで、ツミカさんを疑うだなんて……ひどいにゃ! 心が張り裂けそうだにゃ!」

「心だけじゃなく、肉体も引き裂いてやろうか?! その方が、世界にとって良い結果になるような気がしてならない今日この頃ぉお!!」

 そんな、二人の会話を受けて、
 だいたいの事情を察したウムルは、

「くくく」

 と、薄く笑ってから、

「いやぁ、疑って悪かった」

 ペコっと軽く頭を下げ、

「お詫びのしるしと言ってはなんだが……君たちに、神の力を見せてあげようと思う」

 そう言いつつ、
 全身に魔力とオーラを充満させていく。
 一瞬で膨れ上がる狂気。

 信じられない量のエネルギーが世界を包み込む。

 それを受けて、センは、

「おぉ……ぅぉお……マジすか……いや、エグいて……マジ……うぇ……じゃばい、れぐい、めぶい」

 あまりの衝撃に、言語中枢もパニクっている。
 動揺のあまり、嗚咽しながら、日本語になっていない言葉を垂れ流す。

 そんなセンに対し、ウムルは、ニっと微笑み、



「――まずは、挨拶がわりに……腕をもらおうかな」



 そう言いながら、
 瞬間移動で、センの目の前までくると、
 そのまま、肘から腕までを『禍々しい刀』に変形させて、
 『センの左腕』を切り飛ばそうと振り上げた。

 それは、とても人間に反応できる速度ではなかった。
 普通の人間だったら、
 何が起こったかわからないまま、
 吹っ飛んでいく腕を眺めざるをえなかっただろう。

 ――けれど、


「――シィッ」


 ほんのわずかな一瞬。
 ナノ秒をさらに細かく刻んだ、
 極めて短い一瞬の中で、
 センの脳みそは、一気に沸騰した。

 思考を挟む時間など、当然なかった。
 認知に届くよりもはるかに速く、
 センの両腕は可動していた。

 邪魔な槍を手放して、

 ウムルの刃を、自信の左手で、スルリといなして、
 ウムルの懐に、ヌルリと踏み込み、
 距離を殺して密着。

 ――その尋常ならざる『振り上げ速度』を、逆に利用し、
 右手で、ウムルの首を支点にしつつ、
 世界の法則にしたがい、

「どぉありゃぁっっ!!」

 最後は、丹田に力を込めて、
 脊椎を軸に、グンと、体を半回転させた。

 結果、


 ――ズリュッッッ!!


 と、『でかい果実』でも叩き割ったような音が響いて、
 気付いた時には、ウムルの右腕が、宙を舞っていた。

「……ぇ?」

 ウムルは放心していた。
 吹っ飛んでいる自分の腕を、
 呆けた顔で眺めているばかり。

 理解が出来ない。
 何が起きたかわからない。
 無数の意味不明に溺れるウムル。

 センは、止まらない。
 沸騰した脳が、さらに加速する。
 吹っ飛んだウムルの腕を宙でつかむ。
 刃状になっていない上腕部分を柄(つか)にして、
 無我夢中に、
 思考ゼロの状態で、


「――理円(りえん)・絶華(ぜっか)・煉獄一閃(れんごくいっせん)――」


 死そのものを刻むような一撃を放つ。

 その一連は、すべてが反射。
 伝導・伝達の究極。
 電気信号の最果て。

 極限まで研ぎ澄まされた神速の放電!!

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