『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
9話 放っておけない理由。
9話 放っておけない理由。
(茶柱罪華……お前からは、なんとなく、『ドロっとした闇』みたいなのを感じる……その、ハジけた仮面の下に、黒い塊が見え隠れしている……)
茶柱罪華の『内情』に関して、何か確信があるわけではない。
けれど、センは、
(このヤバそうな女を……『放っておけない』と思うのは、なんでだ……これだけ鬱陶しい女を……それでも、シカトできない理由はなんだ……)
茶柱を放っておくことができなかった。
仮に、爆弾で脅されていなくとも、
おそらく、センは、彼女の要求に従って、
ここまで足を運んでいただろう。
(この感情、もはや『夢で見たから意識している』とか、そんなレベルの話じゃねぇ。俺の、こいつに対する『謎の執着』は、いったい、何なんだ……)
理解できない自分自身にイラ立ちつつも、
センは、結局、扉をくぐって、ツミカの背中についていく。
★
夜の学校デートが始まってから数分、
テキトーにブラついている途中で、
ツミカが、ニコニコと、
『目の奥だけ笑っていない笑顔』で、
「いやぁ、夜の学校は、楽しいにゃぁ」
などとほざいたので、
センは、反射的に渋い顔になり、
「一ナノたりとも楽しくねぇよ。全力で不気味なだけだ」
「なんだか、ワケもなくドキドキワクワクするにゃぁ」
「その不整脈の理由を教えてやる。この学校は、夜になるとバケモノが沸く。その心的ストレスが、ダイレクトで心臓にのしかかっているから動悸が止まらない。以上だ」
そう吐き捨ててから、
センは、
「ところで、今日は、他の連中はパトロールにこないのか? 夜の学校を見張ったり、アイテムを探索したりするのが、お前ら神話生物対策委員会の仕事なんだろ?」
「デートの邪魔をしないよう、ちゃんと言っておいたにゃ。御邪魔蟲(おじゃまむし)がいるデートは楽しくないからにゃぁ」
「気のせいかな……お前の『おジャマ虫』の言い方に『そこはかとない悪意』を感じたんだが……」
と、そこで、茶柱が、唐突に立ち止まって、
スっと空を指さし、
「ほら、見て見てぇ。満点の星空だにゃぁ。綺麗だにゃぁ」
「急にロマンチックをブチ込んでこられても、挨拶に困るんだがな」
そこで、茶柱は、
クルっと振り返り、
真摯な目で、センの目を見つめ、
「でも、あのキラキラ光るお星さまより、センセーの瞳の中の暗殺者の方が多いよ」
「……もう、意味が一ミリもわからん。一つのボケの中に、多角的な視点をブチこみ散らかすのはやめろ。サバキきれん。おそらく、カサブランカとコナン映画をミックスさせたんだと思うが、互いのネタがケンカしあって、目もあてられん状態になっている」
「ぷ……くく……」
「なにわろてんねん」
「いやぁ、なんだか、センセーとしゃべっていると楽しいなぁと思って。誰かとしゃべっていて、楽しいと思ったのは、生まれて初めてかもしれないにゃぁ」
「……そうなのか?」
「ツミカさんの目線は、基本的に、他の人と違うからにゃぁ。見えている色も形も、全部違う気がするにゃ。比べようがないから、実際のところ、どうかはわからないけどにゃぁ」
(茶柱罪華……お前からは、なんとなく、『ドロっとした闇』みたいなのを感じる……その、ハジけた仮面の下に、黒い塊が見え隠れしている……)
茶柱罪華の『内情』に関して、何か確信があるわけではない。
けれど、センは、
(このヤバそうな女を……『放っておけない』と思うのは、なんでだ……これだけ鬱陶しい女を……それでも、シカトできない理由はなんだ……)
茶柱を放っておくことができなかった。
仮に、爆弾で脅されていなくとも、
おそらく、センは、彼女の要求に従って、
ここまで足を運んでいただろう。
(この感情、もはや『夢で見たから意識している』とか、そんなレベルの話じゃねぇ。俺の、こいつに対する『謎の執着』は、いったい、何なんだ……)
理解できない自分自身にイラ立ちつつも、
センは、結局、扉をくぐって、ツミカの背中についていく。
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夜の学校デートが始まってから数分、
テキトーにブラついている途中で、
ツミカが、ニコニコと、
『目の奥だけ笑っていない笑顔』で、
「いやぁ、夜の学校は、楽しいにゃぁ」
などとほざいたので、
センは、反射的に渋い顔になり、
「一ナノたりとも楽しくねぇよ。全力で不気味なだけだ」
「なんだか、ワケもなくドキドキワクワクするにゃぁ」
「その不整脈の理由を教えてやる。この学校は、夜になるとバケモノが沸く。その心的ストレスが、ダイレクトで心臓にのしかかっているから動悸が止まらない。以上だ」
そう吐き捨ててから、
センは、
「ところで、今日は、他の連中はパトロールにこないのか? 夜の学校を見張ったり、アイテムを探索したりするのが、お前ら神話生物対策委員会の仕事なんだろ?」
「デートの邪魔をしないよう、ちゃんと言っておいたにゃ。御邪魔蟲(おじゃまむし)がいるデートは楽しくないからにゃぁ」
「気のせいかな……お前の『おジャマ虫』の言い方に『そこはかとない悪意』を感じたんだが……」
と、そこで、茶柱が、唐突に立ち止まって、
スっと空を指さし、
「ほら、見て見てぇ。満点の星空だにゃぁ。綺麗だにゃぁ」
「急にロマンチックをブチ込んでこられても、挨拶に困るんだがな」
そこで、茶柱は、
クルっと振り返り、
真摯な目で、センの目を見つめ、
「でも、あのキラキラ光るお星さまより、センセーの瞳の中の暗殺者の方が多いよ」
「……もう、意味が一ミリもわからん。一つのボケの中に、多角的な視点をブチこみ散らかすのはやめろ。サバキきれん。おそらく、カサブランカとコナン映画をミックスさせたんだと思うが、互いのネタがケンカしあって、目もあてられん状態になっている」
「ぷ……くく……」
「なにわろてんねん」
「いやぁ、なんだか、センセーとしゃべっていると楽しいなぁと思って。誰かとしゃべっていて、楽しいと思ったのは、生まれて初めてかもしれないにゃぁ」
「……そうなのか?」
「ツミカさんの目線は、基本的に、他の人と違うからにゃぁ。見えている色も形も、全部違う気がするにゃ。比べようがないから、実際のところ、どうかはわからないけどにゃぁ」
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