『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

4話 茶柱罪華はヤバすぎる。

 4話 茶柱罪華はヤバすぎる。

「こんなところで会うなんて奇遇だにゃぁ」

「いや、奇遇もクソも――」

「あー、もしかして、ツミカさんのことを待ち伏せてしていたのかにゃぁ? ストーカーさんなのかにゃぁ? キモい人なのかにゃぁ?」

「……」

 ツミカのテクニカルな猛攻に対し、
 センは、心底しんどそうな顔をしてから、

「……ふぅ……」

 少し気合を入れなおし、

「……安心しろ。お前は、確かに俺のタイプと言って差し支えない美少女だが、しかし、俺は、ストーカーに堕ちるほど安くない。あと、もう一つだけ言わせてもらえるなら、おそらく、俺を待ち伏せしていたのはお前だ」

「うわぁ、自意識過剰さんだにゃぁ。ストーカーさんよりキツいタイプのアレだにゃぁ。ヤバいにゃ。逃げなきゃダメだにゃぁ」

 などと言いながら、
 ツミカは、謎の『けんけんぱ』をしながら、
 リズミカルに近寄ってきて、

「え? ツミカさんに話がある? しょうがないにゃぁ。仏のツミカさんが、センセーの相談とやらを聞いてあげるにゃ。じゃ、というわけで、近くの喫茶店にレッツゴー。ちょうど、偶然、さっき、貸し切りにしといたから、落ち着いて、静かに話ができるにゃぁ」

「……え、なに、これ? どこからツッコんだら正解? あまりにも難問すぎて、脳がひっくり返りそうなんだけど」

 などと困惑しているセンをシカトして、
 ツミカは、

「ツミカさんのツーは、通勤ラッシュのツー♪ ツミカさんのミーは、給料未払いのミー♪ ツミカさんのカーは、過重労働のカー♪」

 などと、ブラックな鼻歌をうたいながら、
 奇妙なステップで世界を練り歩く。

「……やべぇよ……怖ぇよ……なんだよ、これ……あまりにも新感覚すぎる恐怖が、俺の中で渦巻いているよ……」

「なにしてるにゃ! ちゃんと罪華さんをエスコートしにゃいと、ダメじゃにゃいか! まったく、こんなんだから、ド庶民の間では動脈硬化が流行しているともっぱらの噂になるんだにゃ! ぷんぷん!」

「これまで、ちょっと半信半疑だったが、今、確信した。お前のウェルニッケ野は、確実に死んでいる……」

「ふふん、当然の話にゃ。ツミカさんは、そこらの美少女とは、レベルが違うからにゃぁ。ウェルニッケだけではなく、ブローカも、すごいことになっているにゃ。とくと聞くがいい! ――信州出身のシャンソンシンガーも乱入し、部屋にはポリエチレン・テレフタラート製のボトルに入った赤レゼルブ・白レゼルブ・ロゼレゼルブあり! どうにゃ!」

「……どうって言われても……いや、うん、すごいよ。確かに、すごいけど……でも、それ、脳の機能云々じゃなく、単純な滑舌の問題――」

「今頃、声優たちは、震えあがっているころだにゃぁ。ハンパな声優じゃあ、罪華さんの滑らかな舌を再現することは出来ないからにゃぁ」

「なに? お前の人生って、いつかアニメ化される予定なの?」

「されないワケがないって話だにゃぁ」

「……そうですか」

「声優に対する高度ないやがらせとして、ツミカさんは、常日頃から、難しい早口言葉を、無意味に口にしているという寸法にゃ。まあ、早口言葉を口にしたのは、さっきが初めてなんだけどにゃぁ」

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