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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

84話 すべてがズレていく。

 84話 すべてがズレていく。

「勘違いするな、トコ。私が、今回のミッションを受けたのは、自分の目で『閃壱番』を確認したかったから。それ以外の理由はない。だから、意味のない命令に従う気はない」

「アホか、おどれぇ! 『受けた命令』に『意味があるかないか』を考える権利なんか、部下にはない! そんなワガママを許したら部隊を組む意味がないやろ! ちょっとは考えてから、モノ言えや、ぼけなすぅ!」

 決して引かないという顔で、

「私の言動が、どうしても気に入らないというのであれば、迷わずに首をはねればいい。『武道の腕』だけで言えば、私は、あなたよりもはるかに強いが、携帯ドラゴンを使えば、あなた程度の腕前でも、あたしのクビくらい、一瞬で切り飛ばすことができるだろう」

 そんなことを言われて、
 トコは、苦い顔で黙り込む。

 『決死の覚悟を決めている相手』とは話し合いが成立しない。
 『命』を盾にされた状態では、どんな脅しも通じるわけがない。

 そこで、カズナは、センを睨みつけ、

「……あの子は……『一美』は強かった」

 消え入りそうな声で、

「心技体、すべてが充実していた。ただ強かっただけじゃない。誰よりも才能があって、努力を惜しまなくて……」

 泣きそうな声で、

「そんなあの子が、『宇宙最強のハイテクオーパーツ』である『携帯ドラゴン』を使えば、当然、無敵だった……無敵だと……信じていた……」

 ギリリと、時折、奥歯をかみしめながら、

「……グレートオールドワンは……『携帯ドラゴンと契約した一美』を殺せるほどの、とんでもないバケモノ……そんなGOOの中でも『最高峰の力を持つS級の怪物』を……『携帯ドラゴンを持たない者』が倒したと聞いて……いったい、どれほどの男なのかと思って見にきてみれば……なんだ、コイツは……ただのひねくれたクソガキじゃないか……」

 吐き捨てるようにそう言うと、
 トコに視線を戻し、

「トコ。あんたの本当の目的はなに? 『このカスを勧誘するため』……なんて、ワケのわからないウソをついてまで……あんた、いったい、何がしたいの?」

 カズナは最初から、トコたちの報告を疑っていた。
 疑っていた、というか、信じていなかった。
 『どういう虚言?』としか思っていなかった。
 それも当然の話。



 『携帯ドラゴンと契約した紅院たち』が束になってかかっても、
 『手も足もでなかったS級GOO』を、
 『モブ感の強い男子高校生』が殺してしまった。



 ――そんなイカれた話を誰が信じるというのか。

「300人委員会に、何か不満でもあるの? いえ、そりゃ、まったく不満がないかって言えば、当然、何もないわけではないと思うけれど……こんな、奇妙な……というか、もはや、悪質といってもいい『バカみたいな嘘』までついて……いったい、なにをどうしたいの?」

 その質問に対し、
 トコは、

(めんどいなぁ……)

 心底から、そう思っていた。
 正直、自分たちの報告を、上の人間が信じるとは思っていなかった。

 『常識的視点を持ち合わせているトコ』は、
 だから、当然のように、空気を読んで、
 報告書には、話を『逆盛り』する勢いで、かなり控えめに書いた。


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