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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

69話 ナメた経歴。

69話 ナメた経歴。

 ――はためには『楽勝』だったように見えるが、
 実際のところはそうじゃない。
 センが、ほんの一つでもミスを犯していたら、
 バラバラになっていたのは、
 ロイガーではなく、センの方だった。

 センの肉体は、それを理解している。
 脳の奥底も認識している。

 だから、精神的にも、肉体的にも疲れ果ててしまった。

 『体力と精神の限界』を遥かに超えて可動したのだから、
 防衛本能が、慌ててスイッチを切るのは当然の話。

 だが、そんな事情など知るよしもないトコは、

「マナミぃぃ! なにを呆けてんねん! ちゃっちゃと動けぇえええ!」

 無様に、大慌てでパニクり散らかすばかりだった。





 ★





「――はっ……っ!」

 ふいに、パっと目を覚ましたセンは、

「はぁ……はぁ……」

 軽く息を荒くしつつ、

「……やっぱ、夢か……」

 開口一番、そんなことを口にした。

 だが、そんなセンの言葉に、
 トコが、


「夢やないわ。バリバリの現実じゃい」


 そう声をかけてきた。

 反射的に視線を向けてみると、
 『センが横になっているベッド』の隣で、
 イスに腰かけているトコがいた。

「まあ、実際のところ、あたしも『あんたが、ロイガーを投げ飛ばした瞬間』くらいから、ずっと『あれ、あたし、夢見とんのやろか』と、『自分の正気度』や『現実の精度』を疑っとるところが、なきにしもあらずやけどれども」

「……」

 寝ぼけまなこで呆けているセンに、
 トコは続けて、

「一応、色々、精密検査とかして『器質的な別状はない。気絶しとるだけ』という結果が出とるから、そこまで心配はしてなかったけど……もしかしたら、このまま、永遠に起きへんのやないか、みたいな不安はあったから、まあ……うん……」

 などと、ゴニョゴニョ言いながら、
 トコは、イスから立ち上がり、
 センの近くまで寄ってくると、
 センの額に、手をあてて、

「熱とかもないな。気分は? 悪ぅないか?」

「気分は別に悪くないが……そんなことより、ここどこ?」

「ミレーん家(ち)の敷地内にある、客人用の離れ家」

「……どこの宮殿かと思ったら……これ、客人用の離れなんだ……やっぱ、紅院は、金持ちとしてのランクが違うな……」

 センが目覚めたこの部屋は、とんでもなく広く、
 過剰に豪華な調度品で整えられていた。
 見上げれば、当たり前のように、でっかいシャンデリアが吊ってあって、
 壁には、当然のように、ゴリゴリの暖炉が設置されている。
 アホほどデカイ絵画に、ワケの分からん形状をしたツボ。
 テーブルやイスも、すべて、ド級の金持ち感であふれている。

(札束に包まれている気分だ……)

 嫌味ではなく、
 ほんと、素直に、そんなことを思ったセン。

 と、そこで、トコが、

「……で? ジブン、何者なん?」

 と、直球の疑問を投げかけてきた。

「あんたが気絶しとる間に、いろいろ、あんたのことを調べてみたけど……おかしな点は、どこにもない。父親、母親、ともに公務員。普通の保育所、普通の公立小・中を経て、時空ヶ丘に、一般入試で普通に入学……なんや、この経歴。ナメてんのか?」

「なに一つナメてねぇだろ。抜群に正常だろうが」

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