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『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

48話 融合すれば……

 48話 融合すれば……

「さあ、存分に話し合え。さあ、私という脅威に対し、どのように立ちまわる?」

 そんなロイガーの提案に対し、
 紅院は、
 ほとんど迷わず、

「総員、退避!!」

 即座に、そう叫んだ。


「私が時間を稼ぐ!」


 勝てない。
 死ぬ。
 その数は少ない方がいい――

 だからこその判断。


「全員、はやく逃げなさい!!」


 額にびっしりと冷や汗をかいている紅院。
 普通にプルプルと震えながら、
 しかし、その目はロイガーを睨みつけている。

 ロイガーの言動は、どこか芝居がかっていて、
 『そこはかとなく奇妙』ではあるものの、
 しかし、その圧倒的なオーラは間違いなく本物。

 だから、紅院は、退避を命じた。
 死ぬ人間を最小限に抑えるために。

 そんな紅院の反応に対し、
 ロイガーは、

「その判断は、好手ではない……とだけ言っておく」

 感情のない声音で言い捨てる。

 ロイガーのたしなめるような口調に、
 紅院は、『なぜ?』という疑問符を抱いた。
 なぜならば、退避こそが最善だと疑っていないから。

 そんな紅院とは対照的に、
 『トコ』は、明確な不快感をあらわにする。
 『ふざけやがって』という怒りを噛み殺しながら、

「……アホか、ミレー」

 これまで、トコは、
 『紅院美麗がリーダーとして下した命令』ならば、
 それが、たとえ、どれだけ無茶な内容であろうと、
 必ず頷いて、即時実行し、完璧に遂行してきた、
 ――が、

「S級のGOOから逃げられるワケないやろ。あんたが瞬殺されて、あたしらは、背中を撃たれて、それでしまいや。アホか」

「融合すればいいでしょ! 全員、携帯ドラゴンを私に譲渡して! 4体融合すれば、S級が相手でも、数分は稼げるはず! いえ、稼いでみせる!」

 寝言をほざいている紅院の額に、

「ぁう!」

 トコはデコピンを入れた。

「なにをする!」

「4体融合状態で死なれたら、現状、この星に存在する全ての携帯ドラゴンが死んでまう。そうなったら、ジ・エンドや。人類は、この先、無防備な状態になる。考えてからモノ言えや」

「……だ、だけど!」

「テンパる気持ちは分かるけど、落ちつかんかい」

「くっ……」

「ミレー、こうなったら、戦うしかない。まあ、負けるやろうけど……でも、あたしらは、家族やろ? 最悪の時は、一緒に死のうや」

 トコの言葉を聞いて、紅院(くれないん)は、
 両目をギュっと閉じて、軽くうつむき、

「……ごめんなさい」

 かすれた声で、ボソっとそう言った。

「ごめん? はぁ? 何が? まさか、自分のアホさ加減を謝っとんの? もし、せやったら、気づくん遅すぎやで」

「守ってあげられなくて……ごめんなさい」

「……最後まで姉貴気取りか。腹たつわぁ」

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