『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

43話 前提。

 43話 前提。

「最初から、本気を出したほうがいい。言っておくが、俺は、お前の1000倍強い」

「ほう。そいつはすげぇ。ぶっちゃけ、ドン引きだぜ……まあ、仮に、それが事実だったとしても、俺は、『今の俺』の1001倍強くなって、お前を殺すだけだがな」

「実に、センエースらしい発言だな。お前の『最もイカれている点』は、『その手の発言』が『ただのハッタリ』ではなく、『ガチンコの本音』だという点にある」

 ――『それでいい』
 などとつぶやきつつ、
 意味深にうなずいてから、

「その心意気に免じて、本当のことを教えてやろう。俺がお前の1000倍強いというのはウソだ」

「ずいぶんと、お早いネタバレだな。この速度でバラすなら、最初から言わなくてよかったと思うのは俺だけか?」

 センの『ちょっとした皮肉』に対して、
 オメガは、さほど反応を見せることなく、
 淡々と、粛々と、

「俺は、決して、お前の1000倍強いわけではない……が、しかし、俺は、俺はお前と同じくらい強い」

「自慢にならないな」

「自慢じゃない。自虐だ」

「ケンカ売ってんのか?」

「ああ。最初からずっとな」

「……」

「……」

 無言のワンラリーが終わったところで、
 センは、
 胸の前で、両手を合わせて、



「――神化――」



 小さく、そうつぶやいた。

 それと同時、
 荘厳な光に包まれる命の王。

 存在値1000という無粋な壁を超えて、
 神の領域に立ち、
 膨大な数値に包まれたセンは、

「そのケンカ、大人買いしてやるよ。かかってこい」

「だいぶギアが上がってきたな。しかし、まだ最高潮とは言えないな。というワケで、前提を付け加えよう」

 そう言うと、
 オメガは、真っ黒な笑顔を浮かべて、

「俺に勝てなければ、あの三人は殺す。凄惨に殺す。徹底的に凌辱して殺す。すべての尊厳を奪い、『命という概念すべて』に『極限の怨嗟(えんさ)』を抱かせてから殺す」

「……」

「冗談で済むとは決して思うな。手間ヒマをかけて殺すのは、普通にめんどくせぇから、正直、やりたくないが……お前が俺に負けたら、俺は、確実に殺戮を執行する。絶対に、だ。この宣言だけは絶対に果たす。俺の名にかけて誓う。命と魂にも誓う。言っておくが、俺の誓いは重いぜ、センエース」

「……」

「イヤなら勝てよ。お前に遺された道は、それしかない」

「なんだろうな、お前の、その『妙な口ぶり』……なんつぅか、ずっと、『俺に勝ってほしい』と言っているように聞こえるんだが」

 言葉を繋げながら、
 センは、数万手先を読んでいく。

 『クライマックスの局面』においては『反射』が最重要だが、
 その前段階の『盤上』を整えられるか否かは、
 どれだけ丁寧にセオリーを積み重ねたかで決まる。


「勝ってほしいさ。『俺にすら勝てないようなカス』に用はないからな」

「その言い方だと、『お前に勝てる程度の実力者』に対して、何か用件があるように聞こえるな」

「そう言っている」

「で? その要件とは?」

 じっくりと時間をかけながら、
 センは『戦闘前のセオリー』を積んでいく。

 ぶっちゃけ、『オメガの話』に興味はない。
 ただ、相手の『手』を読もうと必死。


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コメント

  • ノベルバユーザー497428

    ユンドラとアダムが共闘して
    機械みたいな
    敵と戦ってるとこ読ん出るんやけど
    アダム解析されて爆発して
    身体乗っ取られるのが怖すぎる
    共有できる人おらんかなぁ

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