『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
21話 たまにいるサイコ。
21話 たまにいるサイコ。
(どこのバカだ……この私に魔法を使うとは)
心の中でつぶやきつつ、
周囲に視線を向けるクリミア。
すぐに気づいた。
自身の背後に立っている男の姿。
「……さっきのカスか」
「どうも、さっきのカスです」
そう言って、神の王は、優雅にお辞儀をした。
「貴様……どういうつもりだ? この私を魔法で閉じ込めるなど……これは大罪だぞ。わかっているのか?」
「いや、あまりわかっていませんね。なんせ、最近、このエリアにきたばかりですので、このエリアの法律や慣習について詳しくないんですよね」
「……バカが」
そう言いながら、
クリミアは、ゆっくりと、センに近づき、
「私は、このエリアCの支配者たる罪帝家の現当主罪門イデアの従兄である罪帝クリミア。つまりは、選ばれし超越者。本来、貴様のようなカスが、まともに話せる相手ではない」
堂々と、そう言い切ってから、
「それほど高貴な私を、貴様は、あろうことか魔法を使って閉じ込めた。何が目的かは知らんが、とにもかくにも、ありえない蛮行。たとえ、どんな理由があろうと許されない愚行。貴様の罪は万死に値する」
「きゃー、こわーい」
と言いながら、
センは、両手両足をプラプラとさせて準備運動。
その様子を見たクリミアは、
アホを見る目をして、
「き、貴様……正気か? まさか、この私と戦う気か?」
「だって、このまま何もしないと、たぶん、殺されるでしょ?」
「当然だ。貴様に死刑以外の罰が下ることはありえない」
「だったら戦うしか道はないよね。俺、まだ死にたくないから」
「信じられんな……罪帝家にケンカを売ろうとするバカがいるとは……罪帝にケンカを売るということは、完全院にケンカを売ることと同義。つまりは、この世界全てを敵にまわす愚行中の愚行であり――」
と、そこで、センは、クリミアの言葉をさえぎって、
「俺も、今のところは、出来れば、五大家の人間と、関わり合いたくないんだけど、まあ、しゃーないよね。ああいう状況で『動かない』って選択肢だけは、『背負っているモノの問題的なアレ』で、どうしても取れないんでね」
「ああいう状況? どのことを言っている?」
本気で理解できていない様子のクリミナ。
しかし、脳がないわけではないので、
推測をたてることは出来る。
「貴様の頭を踏んだことか? それとも……まさかと思うが……バスルスを殺そうとしていたことか?」
「まあ、どちらも理由の一つではあるかな。それだけが理由じゃないけど」
ポキポキと軽い音をたてつつ、ゆっくりと首を回しながら、
「俺は理不尽や非道理ってのが嫌いでね。ちなみに、最初に言っておくが、『それ』は、けっして、『信念』ってほど立派なものじゃない。ただのワガママ。嫌いだから嫌いっていう、それだけの話」
「要領をえないな。結局、お前の行動理由はなんだ?」
「不条理な暴力を振りかざすお前のことが嫌いだから、ぶっとばしたい。以上」
「……ふん。なるほど。ようは、たまにいるサイコか。いかれた正義感に身を投じるキ〇ガイ……愚か極まりない」
(どこのバカだ……この私に魔法を使うとは)
心の中でつぶやきつつ、
周囲に視線を向けるクリミア。
すぐに気づいた。
自身の背後に立っている男の姿。
「……さっきのカスか」
「どうも、さっきのカスです」
そう言って、神の王は、優雅にお辞儀をした。
「貴様……どういうつもりだ? この私を魔法で閉じ込めるなど……これは大罪だぞ。わかっているのか?」
「いや、あまりわかっていませんね。なんせ、最近、このエリアにきたばかりですので、このエリアの法律や慣習について詳しくないんですよね」
「……バカが」
そう言いながら、
クリミアは、ゆっくりと、センに近づき、
「私は、このエリアCの支配者たる罪帝家の現当主罪門イデアの従兄である罪帝クリミア。つまりは、選ばれし超越者。本来、貴様のようなカスが、まともに話せる相手ではない」
堂々と、そう言い切ってから、
「それほど高貴な私を、貴様は、あろうことか魔法を使って閉じ込めた。何が目的かは知らんが、とにもかくにも、ありえない蛮行。たとえ、どんな理由があろうと許されない愚行。貴様の罪は万死に値する」
「きゃー、こわーい」
と言いながら、
センは、両手両足をプラプラとさせて準備運動。
その様子を見たクリミアは、
アホを見る目をして、
「き、貴様……正気か? まさか、この私と戦う気か?」
「だって、このまま何もしないと、たぶん、殺されるでしょ?」
「当然だ。貴様に死刑以外の罰が下ることはありえない」
「だったら戦うしか道はないよね。俺、まだ死にたくないから」
「信じられんな……罪帝家にケンカを売ろうとするバカがいるとは……罪帝にケンカを売るということは、完全院にケンカを売ることと同義。つまりは、この世界全てを敵にまわす愚行中の愚行であり――」
と、そこで、センは、クリミアの言葉をさえぎって、
「俺も、今のところは、出来れば、五大家の人間と、関わり合いたくないんだけど、まあ、しゃーないよね。ああいう状況で『動かない』って選択肢だけは、『背負っているモノの問題的なアレ』で、どうしても取れないんでね」
「ああいう状況? どのことを言っている?」
本気で理解できていない様子のクリミナ。
しかし、脳がないわけではないので、
推測をたてることは出来る。
「貴様の頭を踏んだことか? それとも……まさかと思うが……バスルスを殺そうとしていたことか?」
「まあ、どちらも理由の一つではあるかな。それだけが理由じゃないけど」
ポキポキと軽い音をたてつつ、ゆっくりと首を回しながら、
「俺は理不尽や非道理ってのが嫌いでね。ちなみに、最初に言っておくが、『それ』は、けっして、『信念』ってほど立派なものじゃない。ただのワガママ。嫌いだから嫌いっていう、それだけの話」
「要領をえないな。結局、お前の行動理由はなんだ?」
「不条理な暴力を振りかざすお前のことが嫌いだから、ぶっとばしたい。以上」
「……ふん。なるほど。ようは、たまにいるサイコか。いかれた正義感に身を投じるキ〇ガイ……愚か極まりない」
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