『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
4話 鬱陶しいオッサン。
4話 鬱陶しいオッサン。
「がはははは! 心配するな! お前たちなら大丈夫だ! たぶん! 知らんけど!」
「……はぁ」
マリスは、面倒くさそうにタメ息をついてから、
「……私たちは、あなたと違い、か弱いので、心配せずにはいられない。というわけで、下がっていてくれ。ワナを解除する」
「いかんなぁ、マリスくん。君には度胸というものが決定的に足りていない。こういう時に『ドンと構えていられる気概』がなければ、女にモテないぞ」
「……ご心配いただかなくても、死ぬほどモテていますよ。一応、九華なもので」
「しょうもない女が群がっているだけだろう? 違うんだよ、マリス。本当にモテるというのは、ワシのように――」
(……ああ……めんどくせぇ、オッサンだなぁ……)
心底鬱陶しそうな顔をするマリスに、
喜々としてウザったい自慢をかましていくカンツ。
カンツは、決して悪い人間ではないが、
『色々とめんどくさいオッサン』であることは違いないのである。
ゼノリカの中で、
『最もめんどくさい』と思われているのは、
間違いなく『五聖命王の酒神終理』だが、
『次点』では『十席のカンツ』の名前がよく挙がる。
もちろん、ゼノリカには、
他にも『厄介な性格をしている者』がたくさんいるため、
シューリほど圧倒的な票数を獲得するわけではないが、
間違いなく、トップ5に入るのがカンツ・ソーヨーシ。
――カンツのおしゃべりを聞き流しながら、
マリスは手際よく、ワナを解除していく。
「……終わり。一応、全部、対処したつもりだけど、私の探知力を超えるワナが張られている可能性もゼロじゃないから、一応、下がっていて」
「がはははは! 謙遜するな! お前の盗賊としての実力は最強だ! お前が全部対処したというのなら、ここにワナは存在しない!」
「……そう言ってもらえるのは嬉しいが、この奇妙な世界では、どんな意味不明なことが起きてもおかしくはない。警戒だけは怠らないでくれ」
そう言いながら、
マリスは慎重に宝箱を開ける。
中には、
「……ブレスレットか……」
簡素な装飾のブレスレットが入っていた。
マリスは、警戒しつつ、そのブレスレットを取り出して、
じっくりと観察する。
その様子を横目に、カンツが、
「ふむふむ! 見た目は簡素だが、とんでもない魔力を感じなくもないな!」
その発言に対し、
アルキントゥが、驚いた顔で、
「え、私は何も感じないのですが、カンツさんは、わかるのですか?」
「がはははは! 気にするな! テキトーに言っただけだ! 実際は、特に何も感じていない!」
「……」
「……」
アルキントゥとマリスが、そろって渋い顔をしたところで、
「……ん?」
マリスの心臓に異変が起きた。
ドクンと強く高鳴る。
「……なにが……」
心臓の鼓動が次第に大きくなっていく。
張り裂けそうなほどの爆音。
そんな心臓音の向こうで、
マリスは確かに聞いた。
『――なんと素晴らしい肉体か。褒めてつかわす。貴様は美しい。貴様と私が一つになれば、アウターゴッドになりえる』
「がはははは! 心配するな! お前たちなら大丈夫だ! たぶん! 知らんけど!」
「……はぁ」
マリスは、面倒くさそうにタメ息をついてから、
「……私たちは、あなたと違い、か弱いので、心配せずにはいられない。というわけで、下がっていてくれ。ワナを解除する」
「いかんなぁ、マリスくん。君には度胸というものが決定的に足りていない。こういう時に『ドンと構えていられる気概』がなければ、女にモテないぞ」
「……ご心配いただかなくても、死ぬほどモテていますよ。一応、九華なもので」
「しょうもない女が群がっているだけだろう? 違うんだよ、マリス。本当にモテるというのは、ワシのように――」
(……ああ……めんどくせぇ、オッサンだなぁ……)
心底鬱陶しそうな顔をするマリスに、
喜々としてウザったい自慢をかましていくカンツ。
カンツは、決して悪い人間ではないが、
『色々とめんどくさいオッサン』であることは違いないのである。
ゼノリカの中で、
『最もめんどくさい』と思われているのは、
間違いなく『五聖命王の酒神終理』だが、
『次点』では『十席のカンツ』の名前がよく挙がる。
もちろん、ゼノリカには、
他にも『厄介な性格をしている者』がたくさんいるため、
シューリほど圧倒的な票数を獲得するわけではないが、
間違いなく、トップ5に入るのがカンツ・ソーヨーシ。
――カンツのおしゃべりを聞き流しながら、
マリスは手際よく、ワナを解除していく。
「……終わり。一応、全部、対処したつもりだけど、私の探知力を超えるワナが張られている可能性もゼロじゃないから、一応、下がっていて」
「がはははは! 謙遜するな! お前の盗賊としての実力は最強だ! お前が全部対処したというのなら、ここにワナは存在しない!」
「……そう言ってもらえるのは嬉しいが、この奇妙な世界では、どんな意味不明なことが起きてもおかしくはない。警戒だけは怠らないでくれ」
そう言いながら、
マリスは慎重に宝箱を開ける。
中には、
「……ブレスレットか……」
簡素な装飾のブレスレットが入っていた。
マリスは、警戒しつつ、そのブレスレットを取り出して、
じっくりと観察する。
その様子を横目に、カンツが、
「ふむふむ! 見た目は簡素だが、とんでもない魔力を感じなくもないな!」
その発言に対し、
アルキントゥが、驚いた顔で、
「え、私は何も感じないのですが、カンツさんは、わかるのですか?」
「がはははは! 気にするな! テキトーに言っただけだ! 実際は、特に何も感じていない!」
「……」
「……」
アルキントゥとマリスが、そろって渋い顔をしたところで、
「……ん?」
マリスの心臓に異変が起きた。
ドクンと強く高鳴る。
「……なにが……」
心臓の鼓動が次第に大きくなっていく。
張り裂けそうなほどの爆音。
そんな心臓音の向こうで、
マリスは確かに聞いた。
『――なんと素晴らしい肉体か。褒めてつかわす。貴様は美しい。貴様と私が一つになれば、アウターゴッドになりえる』
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