『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
81話 100億の貯金じゃ満足できない。
81話 100億の貯金じゃ満足できない。
「ただの凡夫であったなら、何も悩みはしないだろう。しかし、僕は違った。物心つく前から、可能性だけは目の前にチラついていた。だから必死にもがいて、駆け上がった。脇目も振らず、必死に、迷わず、盲目に……届くと信じて手を伸ばし続けた。そこらの凡人の十倍、百倍、千倍、万倍の努力をつんだ!」
『努力する凡人』もいるだろうが、
実際のところ『努力しない凡人』の方が、
圧倒的に、その数は多い。
なぜならば、人という生き物は、
『可能性のない努力』を続けることはできないから。
だが、少しでも『可能性』があるのなら、
病的に『努力』を続けてしまう『こと』もある。
それが『人間が有する特質』の一つ。
ゆえに、『才能という可能性を持つ者』の方が、
『可能性を持たない者』よりも、
『重たい地獄』をみる『可能性』を有する。
あくまでも可能性の話。
才能があっても努力をしない者もいる。
――だが、ケムスはそうではなかった。
自分の可能性を信じて努力を積んだ。
「そこらの凡人と僕を比べるな!! 同じじゃないないだろ! あいつらと僕は前提が違うだろ!!」
そんなケムスの慟哭を受けて、
ゲンは、一度、ぽりぽりと頭をかいてから、
冷めた目で、
「……前提は違うかもしらんけど……でも、結局のところ、贅沢な悩みだとしか思えねぇなぁ。『100億の貯金を持つやつ』が『なんで自分は1000億の貯金がねぇんだ』って喚いているようにしか見えねぇ」
「……湯水のように沸き上がる才能を持つ君には理解できないだろう。この苦悩、この悲痛」
「別にわかりたくねぇよ。その面倒を理解できたところで、俺に得は一つもねぇ」
心底ウザったそうに、そう言いながら、
ゲンは、ゆっくりと真剣卍を構えた。
「さあ、インターバルは終了だ。続きをはじめよう」
「……もういい……」
「なにがだ?」
「君の言う通りだ……君は僕を超えた……君こそが本物の天才で……僕は、ただの秀才だった……」
「まだ始まったばかりだってのに、ダレてんじゃねぇよ、ウゼぇなぁ」
深いタメ息と共に、
「あんたは、本当に愚かしいな」
心底からの言葉を投げかける。
その言葉に対し、
ケムスは『激昂した先ほど』とは違い、
精気のない顔で、
「僕は君よりも下だ。君よりも無能でありながら、君を見下した。それを愚かだと笑いたければ、好きに笑えばいい。望むなら謝罪もしよう。すまなかった。僕が間違っていた。これでいいだろう。……もはや、反論する気力もない……ここまで無様をさらしてしまっては、すでに恥もクソもない……」
「お前の愚かしさは『まだまだツボミの分際で、すでに枯れていると勘違いしている』ところだ」
「……ぇ」
「お前の剣には可能性がある。別に、俺の目は、他人の才能を見抜くことに長けているわけじゃないが、しかし、剣の才が『閉じているか閉じていないか』くらいは分かる。お前はツボミ、虫で言えばサナギの段階。人間で言うと、なんだろうな……ジャンプする前にかがんでいる状態かな。飛び上がる前が、一番停滞する。当たり前の話」
「……」
「ただの凡夫であったなら、何も悩みはしないだろう。しかし、僕は違った。物心つく前から、可能性だけは目の前にチラついていた。だから必死にもがいて、駆け上がった。脇目も振らず、必死に、迷わず、盲目に……届くと信じて手を伸ばし続けた。そこらの凡人の十倍、百倍、千倍、万倍の努力をつんだ!」
『努力する凡人』もいるだろうが、
実際のところ『努力しない凡人』の方が、
圧倒的に、その数は多い。
なぜならば、人という生き物は、
『可能性のない努力』を続けることはできないから。
だが、少しでも『可能性』があるのなら、
病的に『努力』を続けてしまう『こと』もある。
それが『人間が有する特質』の一つ。
ゆえに、『才能という可能性を持つ者』の方が、
『可能性を持たない者』よりも、
『重たい地獄』をみる『可能性』を有する。
あくまでも可能性の話。
才能があっても努力をしない者もいる。
――だが、ケムスはそうではなかった。
自分の可能性を信じて努力を積んだ。
「そこらの凡人と僕を比べるな!! 同じじゃないないだろ! あいつらと僕は前提が違うだろ!!」
そんなケムスの慟哭を受けて、
ゲンは、一度、ぽりぽりと頭をかいてから、
冷めた目で、
「……前提は違うかもしらんけど……でも、結局のところ、贅沢な悩みだとしか思えねぇなぁ。『100億の貯金を持つやつ』が『なんで自分は1000億の貯金がねぇんだ』って喚いているようにしか見えねぇ」
「……湯水のように沸き上がる才能を持つ君には理解できないだろう。この苦悩、この悲痛」
「別にわかりたくねぇよ。その面倒を理解できたところで、俺に得は一つもねぇ」
心底ウザったそうに、そう言いながら、
ゲンは、ゆっくりと真剣卍を構えた。
「さあ、インターバルは終了だ。続きをはじめよう」
「……もういい……」
「なにがだ?」
「君の言う通りだ……君は僕を超えた……君こそが本物の天才で……僕は、ただの秀才だった……」
「まだ始まったばかりだってのに、ダレてんじゃねぇよ、ウゼぇなぁ」
深いタメ息と共に、
「あんたは、本当に愚かしいな」
心底からの言葉を投げかける。
その言葉に対し、
ケムスは『激昂した先ほど』とは違い、
精気のない顔で、
「僕は君よりも下だ。君よりも無能でありながら、君を見下した。それを愚かだと笑いたければ、好きに笑えばいい。望むなら謝罪もしよう。すまなかった。僕が間違っていた。これでいいだろう。……もはや、反論する気力もない……ここまで無様をさらしてしまっては、すでに恥もクソもない……」
「お前の愚かしさは『まだまだツボミの分際で、すでに枯れていると勘違いしている』ところだ」
「……ぇ」
「お前の剣には可能性がある。別に、俺の目は、他人の才能を見抜くことに長けているわけじゃないが、しかし、剣の才が『閉じているか閉じていないか』くらいは分かる。お前はツボミ、虫で言えばサナギの段階。人間で言うと、なんだろうな……ジャンプする前にかがんでいる状態かな。飛び上がる前が、一番停滞する。当たり前の話」
「……」
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