『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

68話 やっこさん。

 68話 やっこさん。

「ロコ様の派閥で最強になるということは、僕やヤマトを超えるということだぞ。自分でいうのもなんだが、僕たちはケタ違いの天才だ。君のような『ちょっとした秀才』とは見ている景色が違う」

「俺の可能性をナメるなよ、天才。俺とあんたを比べたら、そりゃ、あんたの方が才能のスペックは上だ。というか、才能だけでモノを見るなら、ここにいる全員が俺をぶっちぎっている。それは事実だ。しかし『その手の事実を殺しつくした』からこそ、俺は、今、ここに座っている。だから、あえて言おう。この俺に限って言えば、『ありえない未来』は存在しない。俺の可能性は次元が違う」

「ありえないんだよ。君がロコ様の剣になる未来は存在しない。なぜなら、ご覧のとおり、ロコ様の両隣はすでに埋まっているから。総合戦闘力では、ヤマトに劣るが、しかし、剣の腕前では僕の方が上」

 そこで、ケムスは、ヤマトに視線を向けて、

「ヤマト、それは、君もみとめるところだろう?」

 そう声をかけると、ヤマトは、
 窓の外を流れる大きな雲を眺めたまま、


「あの雲、絶対、中にラピュタあるよねぇ……ん? ラピュタってなんだっけ? どこで聞いたんだっけ……ねぇ、ケムス、知ってるぅ?」


「……………知らない」

「そっかぁ」

 そう言いながら、ヤマトは、
 アイテムボックスから、
 何枚かの紙を取り出して、
 テーブルの上で、折り紙に勤しみはじめた。

 この、壊れた空気の中、
 鼻歌まじりに、おりおりおりおり……


「やっこさん、完成ぇ。いるぅ?」


「…………いらない」

「そっかぁ」

 そう言いながら、さらに、折り紙の続きをはじめるヤマト。

 ――このカオスな状況に対して、
 ケムスは、一度、

「……ヤマトに話を振った私が悪かった。反省している」

 丁寧に謝罪をしてから、
 空気を切り替えるように、
 視線をゲンに向けて、

「まあ、とにかく……ロコ様の剣は、世界最高峰の天才である僕の仕事。ハンパな秀才でしかない君の出る幕はない」

 ちょいと強引に話題を本題へと戻したケムス。

 『ヤマトの奇想天外に、すっかり慣れてしまったゲン』は、
 彼女の奇行など眼中にないようで、
 ひどく、まっすぐな目で、

「ケムス……あんたは確かに天才だ。剣の腕に関しては、とくにとびぬけている。ヤマトより上かと言われたら、若干悩むところではあるが、しかし、ヤマトと比べても悩むレベルの天才であることは間違いない。そこは認める。あんたはすげぇ。才能があって、努力もしている。あんたの資質は間違いなく最高峰。わかっているさ。あんたは完璧に本物だ。けど、俺の可能性はそんな次元じゃない。俺がその気になれば、あんたが100万人いても瞬殺できる」

「……そこまでいくと、ガキの大言壮語ではなく、狂人の誇大妄想だな……ヤマトですら、そこまでの狂った発言はしないだろう」

「すべて事実だ。なんなら試してみるか?」

 そう言いながら、
 ゲンはアイテムボックスから『真剣卍』を抜く。

 その姿を見て、
 ケムスは、

「……ずいぶんと質の高い魔剣だな……どこで買った?」

「自分でつくったんだよ。すげぇだろ」

「答える気はない、か。まあ、別にかまわないが」

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