『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

62話 保留。

 62話 保留。

 ――気絶して二秒後、
 ゲンはムクリと体を起こす。

「……うーむ……」

 ゲン――『ナイア』は、
 『満身創痍の自分自身』と『倒れているセイバーリッチ・プチ』を交互に確認してから、

「今の拳は悪くなかった」

 ボソっとそうつぶやいた。

「器になりえる拳だった……すべてを塗りつぶしえる黒い光……」

 ぶつぶつと、

「脆さと弱さ……重なり合った二つの特質……マイナスにマイナスをかけるとプラスってか? くくく……笑わせるじゃねぇか」

 おかしそうに笑ってから、

「……完全に見限るつもりだったが……最後の最後で、少しだけ可能性を見せてきたな……さて、どうするかな……」

 数秒だけ頭を悩ませると、

「……まあ、今すぐに結論を出さないといけない案件でもねぇし……一応、保留にしておくか……」

 そうつぶやくと、
 ナイアは、セイバーリッチ・プチの死体を回収し、

「――究極超回復ランク3700」

 自分自身に、『修復』を活性化させる魔法をかける。
 オーラ・魔力・筋肉量、すべての再生能力が活性化していく。
 その結果、戦闘前よりも、明らかに、ゲンの全てが上昇した。

「お前の核は薄っぺらい……だが、可能性はゼロではないと、今のところは判断しておいてやる」

 そう言うと、ナイアは、自分をゲンの奥底へと閉じ込めた。



 ★



 ――数分後、

「ん……」

 ゲンは、目を覚ました。
 ゆっくりと体を起こし、
 周囲を見渡す。

「……あれ? えっと……また記憶、とんでる?」

 つぶやきつつ、
 自分の中で記憶をたどる。

「ここは……セイバーと戦ったフロアだよな……俺はセイバーを倒して……倒したか? えっと……最後、なんか、無我夢中だったから、イマイチ、記憶が微妙……忘れているわけじゃなく……そもそも記憶が微妙……」

 口に出しながら、自分の現状を自分自身に刻んでいく。

「おぼえている……記憶が飛んだ感じはしない……ただ、最後があいまい……俺はたぶん、セイバーに勝った……どうやって勝ったか、完全に微妙だが……まあ、でも、たぶん勝った……で、そのあと、マスターカードをつかって、セイバーをラムドカードにしようとして……で、どうなった?」

 そこで、ゲンは、
 アイテムボックスに手を伸ばす。
 すると、そこに、

「……あった……」

 紫と金という高貴な色に縁取(ふちど)られた、豪華ラムドカード。



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 『セイバーリッチ・プチ』

 《RCL》    【1】

 [HP]     【230000/230000】
 [MP]     【39000/39000】

 「攻撃力」    【680000】
 「魔法攻撃力」  【120000】
 「防御力」    【210000】
 「魔法防御力」  【190000】
 「敏捷性」    【390000】
 「耐性値」    【1200000】

 魔法     『無数』
 グリムアーツ 『無数』
 スペシャル  『無数』

 召喚条件『セイバーリッチ・プチの気分が乗らないと召喚できない』

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「当たり前のように別次元の強さを誇っているけど……召喚条件がフザけてんなぁ……」


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