『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

47話 脳のバグ。

 47話 脳のバグ。

「ん……」

 目を覚ました時、
 ゲンは、『チョコネコのもっと不思議なダンジョン』の前にいた。

「ぁえ……え、なんで寝てんだ……はぁ?」

 ゆっくりと起き上がる。
 体が少しだけ重かった。

 頭がボーっとしていて、
 記憶に白いモヤがかかっている。

「この感覚……『家族会議の帰り』と似ているな……似ているっつーか、まんまだな……もしかして、また記憶飛んだ? ……おいおい、俺、大丈夫か? もしかして、転生時の不具合で、海馬がバグってるとか? ……勘弁してほしいぜ……」

 タメ息をつきつつ、
 スマホで今日の日時を確認すると、

「日付は変わってねぇ。1時間ほど経過している感じ……」

 さほど記憶が飛びまくっているわけではない。
 が、軽視できる状況ではない。

「ストレス系の記憶障害なら、まだ許容範囲だけど……もし、脳梗塞とか認知症とか、そっちだったら、やべぇなぁ……」

 『脳がヤバくなって記憶が飛ぶ』という話なら、
 かつての人生で、それなりに聞いたことがある。

 もちろん、詳しい治療法や原因なんかは知らんワケだが、
 正式におびえられる程度の常識的知識ならある。

「朝起きて、ここにくるまでの事は覚えている……今日も、チョコネコで稼ごうとしたこと……ここまで歩いてきたこと……ワンダーナイトをラムドカードにしたこと……そこまではハッキリと思い出せる……だけど、そこから先が薄い……」

 ゲンの記憶は、キ〇ガイフロアに入る直前ぐらいから消されていた。
 ゲンは、スールやバンプティと違い、
 心に『最強の光』を宿しているわけではないので、
 どうあがいたところで、思い出すことは不可能。

「……ムリだな。おもいだせねぇ」

 そう判断すると、

「まあいいや……最悪、脳に問題があったとしても、俺にはどうすることもできねぇし。回復系のアイテムでどうにかなる範囲であることを期待して、そっち系のアイテム作成にも勤(いそ)しんでみる……ってのが、現状取れる最善手かな」

 と今後のプランをつぶやいてから、

「さて……それでは、探索をどうするか考えようか……記憶が飛んでいた時間は1時間だけだから、まだまだチョコネコで諸々を稼ぐことはできる。というか、ここで帰ったら、今日という日を無駄にするだけ……妙にボーっとしていた頭も、だんだんスッキリしてきた……やろうと思えば、普通に、まだまだ出来る……うーむ……」

 脳の事を考え、今日のところは帰って休むべきか、
 それとも、稼ぎを優先させるか、
 少しだけ悩んだが、

「休みは少ない。時間は尊い。……というわけで」

 あっさりと『無茶の執行』を決断すると、

「レッツゴー」

 当たり前のように、チョコネコのもっと不思議な館の探索を再開した。
 完全にアホである。


 ★


 探索を再開したゲンは、
 すでにラムドカード化しているため、
 現状、特に用がないワンダーナイトと覇鬼のフロアを華麗にスルーして、
 そのまま、次のフロアへと向かった。

「この先に進もうとしたところまでは……うっすらと覚えているんだが……」

 などとつぶやきつつ、
 例のフロアに足を踏み入れたゲン。


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