『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

46話 もらうぞ、テメェの全部。

 46話 もらうぞ、テメェの全部。

「――神牙強奪ランク4000」

 膨大なエネルギーが、
 膨大なエネルギーを飲み込んで、
 無節操に、貪るように、
 セイバーリッチを奪い取る。



「がぁあああああああああああっっ!!!」


 狂ったような闇に飲み込まれて、
 権限の大半を奪われるセイバーリッチ。

 抗いきれない絶理の混沌。

 強引に圧縮され、叩き潰されたセイバーリッチは、
 ピンポン球サイズの、小さな『黒い球』になった。

 ナイアは、その黒い球に対して、
 暗闇より召喚した『マスターカード』をかざして、

「もらうぞ、テメェの全部」

 そう宣言すると、
 マスターカードの中に、
 セイバーリッチが封じられた。

 最高位のラムドカード『マスターカード』は、
 『一度しか倒したことがないモンスター』でも、
 ラムドカード化することが可能。

 たった一枚しかない希少なアイテムだが、
 しかし、ナイアは、ここで切ることをためらわなかった。
 セイバーリッチ・アンリミテッドバージョンにはそれだけの価値がある。

「最強モンスター、ゲットだぜ、と」

 セイバーリッチ・アンリミテッドバージョンを手に入れたナイアは、

「くくく」

 と、悪者らしく、黒く微笑んで、

「ラッキーがとまらねぇな、おい……本来なら『50兆近い金を払う必要があるアイテム』を、ほとんどタダで入手できたぜ。まあ、エグゾの方は、シャレにならん対価を支払っているワケで、そっちはそっちで大問題なんだが……まあ、ギリギリ許容範囲だ」

 ナイアの視点では、裏禁止魔カードの使用ペナルティは、
 『大学の講義における休み』くらいの感覚しかない。
 『6回休んだら不可』ってことは『5回までは休めるってことだな』という判断・価値観に酷似している。

「すでに、準備は整った。もはや、戦争で金を稼ぐ必要がなくなった。ここから、面倒な手順は、丸ごと、すっ飛ばしていくぜ」

 ナイアの初期プランとしては、
 ここから、ゲンを誘導して、ゼノリカを巻き込みつつ、
 大規模な事業(戦争)を起こさせる予定だった。

 ――というか、これまでの『99回』では、
 そうやって、金を稼いできた。
 ロコを主軸としたキ〇ガイ派閥と、
 後にやってくるゼノリカが結託し、
 両者が、経済・軍事・行政と、
 多角的に暗躍しまくることにより、
 裏社会の大半とエリアBCDEを掌握し、
 その流れのまま、エリアAと全面戦争。

 それが、当初の予定であり、
 実際、何度も実行されてきた、
 『ゲン編』の基本ルート。

 だが、早期にセイバーリッチを手に入れたことで、
 『ナイア視点で必要な条件』は、ほぼ全てそろってしまったため、
 無理して金を稼ぐ必要性がなくなり、
 結果、面倒な基本ルートを全て吹っ飛ばすことが可能となった。

「まあ『正式に俺が入手しちまった』から『ゲンに使用資格がねぇ』ってのが『ちょいと問題』なんだよな。……戦争はすっ飛ばしてもいいが、『成長過程』だけは、シカトできねぇ。現状でも『勝てる可能性』がないわけじゃないが、『今すぐ、プライマル・コスモゾーン・レリックに挑む』ってのは、ドラ〇エ1でいうところの、レベル2で『りゅ〇おう』に挑むみたいなもの。『ロト〇剣』を手に入れたとはいえ、さすがに厳しい」

 そこで、ナイアは、セイバーリッチ&パーフェクトラージャンのプログラムを、
 アストラル神字で、チョチョっと書き換える。

 アリア・ギアスをモリモリにして、
 挙動を安定させていく。

「……凄まじくショボくなったが……まあ、今のゲンにはこのぐらいがちょうどいい。あいつの成長に伴って、潜在能力が解放されていくアリア・ギアス……むしろ、最終的には、こっちの方が強くなるって寸法よ」

 デメリットは、いつだって、メリットの卵。
 障害に対しては常に『越えた時に何を得られるか』を考えるべき。
 それが、ナイアのモットー。

「よし、それじゃあ、舞台を整えて、ゲンにバトンをわたすか。まずは、マスターカードの贋作を用意、そして、石板を書き換えて、それから――」

「『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く