『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

45話 だといいな。

 45話 だといいな。

「てめぇの、その『ラリった闇』すら飲み込む『無秩序な混沌』。その無様な姿を、その目にやきつけろ」

「無様な姿なら見飽きたさ♪ ぼくちゃんが見たいものは、その先にしかないんだよねっ♪」

 そう言うと、全身のオーラと魔力を、
 パーフェクト・トゥルーヒーローに注ぎ込んでいく。


「パーフェクト・トゥルーヒーロー♪
 ウェポンズフリー。コード、マキシマム」

 セイバーリッチの命令を受けて、
 パーフェクト・トゥルーヒーローの砲身が輝きだす。

 悲鳴のような駆動音。
 エネルギーが一点に収束していく。

「――ブラストオフ♪」

 エネルギーが一点に収束して、
 極限まで高められた『暴力』が解放される。

 絶望を食い殺そうとする希望の咆哮。
 豪速を更に加速させて、次元の断層を擦り減らす。
 限界を超えた加速が世界をわななかせる。
 空間を覆い尽くすほどの巨大で凶悪なエネルギーが収束する。

 そんな荒々しい暴力的エネルギーに対し、
 ナイアは、

「――死王・混沌・撃滅波――」

 ゆったりとした武で対応をほどこした。
 同定数の厨二で、厳(おごそ)かに、波長を合わせながら。

 無駄な力は入れず、
 おだやかに、
 ゆるやかに、

 闇すら飲み込む闇色の咆哮が、
 パーフェクト・トゥルーヒーローの咆哮を受け止める。

 バチバチバチバチィィッッ!!
 と、豪快な音をたてて、うねりながら、
 両者の照射は、互いに互いの権利を奪い合う。


「お前は、確かに強くなっていたぜ、セイバーリッチ。だが、俺にはとどかねぇ。その真理から先には届き得ねぇ」

「……どうやら、そのようだ……」

 両者の照射は、
 拮抗を保っているように見えて、
 その実、
 『混沌を象徴する咆哮』の方が、
 徐々に『希望』を侵食している。

 セイバーリッチは、奥歯をかみしめ、

「頭がおかしくなるぐらい積んできたが……それでもダメだったか……」

 と、そんなことをつぶやきながらも、
 しかし、その目はわずかも死んではいない。

 その事に気づいたナイアは、

「思ったよりも落ち込んでねぇな。もっと絶望すると思っていたが」

「いまさら、絶望に怯(ひる)んだりしねぇよ。足りなかったのなら、もう一度トライするだけさ。俺は……『俺たち』は……すでにその覚悟を決めている」


「……いいねぇ」


 ニィっと笑ってそう言うナイアに、
 セイバーリッチは歯をむき出しにして、

「今日の俺は……間違いなく……『あの時』よりも強かった……あきらめなった執念が……今でも俺を支えている……支え続けている。今でも鮮明に刻まれている。この覚悟……この情動……絶対に風化させねぇ……させてやらねぇ!」

 キっと、強い目で世界を睨み、

「……1000回失敗したとしても、当たり前のように、1001回目に挑戦してやる。俺の……『俺たち』の覚悟は、いつか必ず、お前をこえる」

「くく……だといいな」

 最後に、そう言うと、
 ナイアは、
 出力を上げて、


「――神牙強奪ランク4000」


 膨大なエネルギーが、
 膨大なエネルギーを飲み込んで、
 名状しがたい暴走を巻き起こす。
 その『火事場を狙った泥棒』のような闇が、
 貪るように、
 セイバーリッチを奪い取る。


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