『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

38話 セレクト、セレクト、セレクト……

 38話 セレクト、セレクト、セレクト……

 膨大なる聖なる死の圧迫が止まらない。



「だぁぁあぁぁぁああああああああああああああああっっっ!!」



 膨大な存在値を誇るナイアでも、
 セイバーリッチの覚悟を前にすれば、
 さすがに無傷ではいられない。

 セイバーリッチの全力を受け止めたナイアは、
 当然のようにズタボロになった、
 ……ものの、

「げほっ……がはっ……」

 絶命には至らなかった。
 フラついてはいるものの、
 まだ自分の足で自分を支えている。

 凶悪な防御力。
 膨大なHP。
 とにかく、バイタリティが、ハンパではないナイア。

 そんなナイアを横目に、
 セイバーリッチは、

(……やはり、とんでもない生命力……さすが、アウターゴッドは格が違った……)

 ナイアのエグさを再確認しつつも、

(……まあ、でも……想像のナナメ上ってほどじゃない)

 ここまでは、十分に想定の範囲内だったらしく、
 セイバーリッチは、


「はは♪ 思ったよりダメージ通ったねぇ♪」


 気味の悪い笑顔のまま、


「このままだと、普通に勝てちゃうかもなぁ♪ ふふん♪」


 そんな、セイバーリッチのナメた発言を受けて、
 ナイアは、ギリっと奥歯をかみしめ、

「くそが……はしゃぎやがって……セイバーリッチ風情が俺に勝てるわけねぇだろ、ナメんな」

 ベッと、血痰(けったん)を吐き捨てながら、心の中で

(とはいえ、さすがに……『かつての主人公級』を相手に『スッピン』で戦うのは無茶が過ぎるか……)

 スッピンは、ノーシステム状態の隠語。

 『システムを搭載しないことによりステータスが底上げされるビルド』もあるが、
 ナイアは、そういう『逆に尖った仕様』にしているというワケでもない。
 単純に、現状は、ビルドが組まれていない『テキトーな状態』なだけ。

 つまり、今のナイアは、純粋なポテンシャルだけで戦っているということ。


(さすがにスッピンは辛ぇ……とはいえ、今の状況だと『縛り』がキツすぎて、まともにビルドは組めねぇんだよなぁ……)


 ぶつぶつと、心の中で、己が不遇を嘆きつつ、
 アイテムボックスに手を伸ばし、

(一応、確認してはみたものの……当然だが、ロクなものがねぇ……)

 そこで、チラっと、セイバーリッチを確認する。
 ナイアの視線に気づいたセイバーリッチは、


「何かやるなら、さっさとやりなよ♪ 特別に待ってあげるからさぁ♪ 個人的にはサクっと殺したいところだけど……現実問題的に、『何もない君』を殺すだけじゃ、『意味』がない♪ それは、『そっちだって同じこと』……だろ?」


「はっ……まぁな」


 言ってから、

(……『縛りレベル』を下げるのは癪だが……しゃぁあねぇ、ほんのちょっとだけ、俺の本気を見せてやる)

 タメ息まじりに、
 『ナメプ』をあきらめると、


「セレクト、セレクト、セレクト、セレクト、セレクト……」


 高速で、13回、セレクトと口にしてから、

「BB」

 と口にしてから、アイテムボックスに手を伸ばした。

 すると、
 ギニィイッッ!!

 と、妙な音がして、
 普段のアイテムボックス使用時とは全く別のエフェクトが発生。

 ナイアだけに許された裏技、バグアイテムボックスの顕現!!

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