『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

25話 成長、遅ぇ。

 25話 成長、遅ぇ。

「げっ……覇鬼とワンダーナイトを狩ったってのに、レベルが1のまま……こいつ、レベルあがりにくすぎだろ……」

 『ラムドアイズ種』は、
 数あるラムドカードの中でも、
 成長速度の遅さが段違い。

 『成長率』は全種族中最高クラスだが、
 育てるのにかなりの苦労を必要とする。

 ちなみに、『インフラレッドドラゴン』は、
 ラムドアイズ種の中で最弱。
 ラムドアイズ種の階級は次の通り。
 『インフラレッドドラゴン』
 『レッドドラゴン』
 『オレンジドラゴン』
 『イエロードラゴン』
 『グリーンドラゴン』
 『ブルードラゴン』
 『インディゴドラゴン』
 『バイオレットドラゴン』
 『ウルトラバイオレットドラゴン』
 『エムシードラゴン』
 『オメガドラゴン』

 ランクが上がれば上がるほど強くなるが、
 同時に、召喚条件がエグくなっていく。
 『ラムドアイズ・オメガドラゴン』ともなれば、
 最強クラスの超火力魔法『フルパレードゼタキャノン』を乱射することも可能な、
 ウルトラチートスペックを有しているが、
 『レベルの上がる速度』が終わっていて、召喚条件がクソエグい。

「……ドラゴン種は、『そのまま合体』で強化するだけでも、めちゃくちゃ根気が必要になるな……」

 ため息をつきながら、
 ゲンはワンダーナイトのフロアへと戻る。

 『困難』を前にすると闘志が燃え上がる特異な性質を有してはいるものの、
 『面倒』に対しては当然のように忌避感や鬱陶しさを感じる。

 ほとほとワケのわからない性格をしている変態。
 それが『ゲン』という人間の本質。


「はいはい、滅びのインフェルノっと」


 サクっとワンダーナイトを倒すと、
 そこで、ようやく、インフラレッドのレベルが上がった。

「けっこう強い部類に入るモンスターを3体倒して、ようやくレベル2か……先が思いやられるな……」

 成長速度の遅さにタメ息をつくゲン。
 ただ、レベル2になった結果、
 インフェルノの火力が上がり、


「お、覇鬼も一撃で殺せるようになったな……」


 成長速度は最低だが、
 成長率は最高。
 それがラムドアイス種。


「これなら、効率的に狩れるな……よし、このまま両方とも十体ずつ倒すか。覇鬼はすでに1枚持っているが、2枚あって困るラムドカードじゃない。手ゴマの数は、多ければ多いほど良き。100体なら討伐可能な範囲数だしな。……1000体は流石に狩る気がしないが」


 ワンダーナイトのフロアに戻り、ワンダーナイトを倒し、
 覇鬼のフロアに戻り、覇鬼を倒し、
 ワンダーナイトのフロアに戻り、ワンダーナイトを倒し……

「滅イン……滅イン……」

 心を殺して、粛々と作業をくりかえすゲン。
 命令が、どんどん簡素になっていく。
 最終的には、

「ほ……ほ……」

 ターゲットを指さして、『ほ』と口にするだけのマシンになってしまった。

 ワンダーナイトと覇鬼、
 どちらも10回ずつ倒すのにかかった時間は12分ちょっと。


「――よし、ワンダーナイトのラムドカード、問題なくゲット。覇鬼の二枚目を入手するのに必要な討伐数は、あと90体……この調子なら、2枚目を入手するのも、そう時間はかからなそうだが……さて、どうすっかな……このまま90体倒して二枚目を手に入れるか……それとも、次に進むか……」


 色々、グルグルと考える。
 どうするのがベストか。
 自分の中の最善はどこにあるのか。

 ――こういう事を考えている時間が一番楽しい。

「『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く