『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

85話 無限転生を殺す方法。

 85話 無限転生を殺す方法。

 シューリ・スピリット・アースは、
 『セン以外』に対して重厚な義理を貫くほど、
 『まっとうな神』ではない。

 彼女の本性は、
 他者を『虫ケラ』としか思っていない、
 超自己中心的なイカれたクソサイコパス。

 ――ゆえに、
 もし、仮に、センがガチで死んでしまったら、
 シューリは、100%、ゼノリカを見捨てる。

 あえて『その手でブチ壊す』……というマネはしないだろうが、
 確実に、ゼノリカの全てを、『意識の枠外』に捨て去るだろう。

「お前が主になってくれれば、ゼノリカも安泰だ。俺が王をやっている今よりも、もっと素晴らしい組織になるだろう」

 その前提すらも100%の勘違い。
 仮に、シューリが約束を守って、
 ゼノリカの主になったとしても、
 ゼノリカが今より繁栄するという事はありえない。

 ゼノリカは、
 『センエースが王をやっている』から、
 『ギリギリなんとか成立している』という、
 ある意味で、きわめて足場が脆い組織。

 センエース以外が王になった場合、
 たとえ、その『誰か』が、
 どれだけ優秀であろうが、
 どれだけ尽力しようが、
 そんなものは関係なく、
 ゼノリカは、確実に衰退し、
 最後には木っ端みじんに瓦解する。

 シューリほど優秀な人材が主になれば、
 もちろん、しばらくは持つだろうが、
 しかし、完全崩壊の結末は変わらない。


 ――が、その現実を、
 センエースは理解していない。
 センエースだけが理解していない、と言ってもいいかもしれない。


 と、そこで、シューリが、

『ちなみにでちゅけど、無限転生を殺す方法って、何か思いつているんでちゅか?』

「いや、今のところは、何も思いついちゃいない。言うまでもなく老衰・病気では終われないし、絶死を積んでも意味がねぇってことだけは分かっているから、それ以外の方法を探っていくって感じだな。おそらく、俺の中にある重大な核が完全消滅しない限り、俺は永遠に転生し続ける。というわけで、魔力とオーラをためまくった強力な自爆魔法で、俺の核を綺麗に吹っ飛ばす……みたいなことを考えてはいるが、まあ、それは最終手段って感じかな。できれば、もっとスマートに終わりてぇ」

 話を聞いたシューリは、心の中で、

(システムの枠外ともいうべき、怪奇理不尽な異常スペシャル『無限転生』を破壊する術があるとは思えない……『センエースのスペシャルを殺す』という、その難解さは『究極超邪神を殺す』という難易度すら霞む絶理の不可能……)

 シューリは、無限転生について詳しいことは何も知らない。
 だが、彼女は、センエースを知っている。
 センエースという英雄について、
 この世の誰よりも詳しいという自負がある。

 ゆえに、思う。

(無限転生は、おそらく、世界の『中核』が願った『センエースを失いたくない』という『想い』の結晶。ゆえに、何があろうと、センエースは死なない。これほどの『絶対的英雄』を失うというコトは、世界が『中心』を失うコトを意味する。この上なく不可欠な主軸を失うことを、世界は許容しない。するはずがない)

 彼女は彼女で、なかなかな『恋盲目』な状態にある。
 ゆえに、ロマンチック乙女ゲージ天元突破な視点で、
 無限転生を解釈してしまう。

(あのバカには、確かに、『どんな理不尽も実行してしまうかもしれない』と、そう思わせる『狂気の可能性』がある。けれど、さすがに、センエースを消滅させるという理不尽だけは、センエースでも実行不可能だと断言できる)

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