『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

51話 バンスールの悪夢。

 51話 バンスールの悪夢。

「完成。……バンプティとスールが合体して、バンスールってとこかな」

 などと口走る『バンスール』に対して、
 カドヒトは、

(まあ、当然、奪われるわな……さすがに、スールじゃ、バンプティBには抗いきれねぇ。そして、やっぱり、ゴタン化しただけ。普通に弱くなっている)

 心の中で、タメ息をつきつつ、
 パキパキと首をならしながら、

「混沌融合……か。んー……何かしらの特殊な融合なのかと期待したが、今のところ、大きな変化はみられないな。存在値は、さほど上がっていないし、戦闘力にいたっては、普通に低下しているように見える。まあ、そう見せているだけで、実は上がっているという可能性もなくはないんだが……その可能性は、実際のところ、かなり低そうだ」

 体軸の歪み率を見るだけでも、
 戦闘力のおおよそを予測することは出来る。

 もちろん、この手の『望診(ぼうしん)』は、
 『相手の事を深く理解している』という事が前提になるため、
 『初見の相手』を見抜くことは難しいし、
 そもそもにして、どれだけ積もうと、
 『完全な看破』は不可能で、
 永遠に『予測』の域を出ないのだが。

 ――カドヒトの評論を聞いたバンスールは、
 ニタっと黒く微笑んで、

「戦闘力など、どうでもいい。必要なのはカオスコアを増やすことだ」

 そう言うと、
 スゥっと息を吸って、

「まわれ、ナイトメアバンプティルーレット」

 宣言すると、
 『カオスバンプティルーレット』とはまた違った形状のルーレットが出現して、グルグルと、不気味な音をたててまわりはじめる。


「……まだ、五分は経っていないはずだが?」


「オレにまわせるルーレットが『一つしかない』と、いつから錯覚していた?」

 と、前を置いてから、

「ナイトメアは『その性質』を暴露しない限り、永遠に回り続ける」

「暴露のアリア・ギアスを積むことが前提か。となると、耳をふさいだ方がいいのかな?」

「関係ない。オレに暴露する意思があったかどうかと、そのために行動を経たかどうかと、その二点を相手に伝えているかどうかのみが重要」

「なるほど、すでに『耳をふさぐべき時期』は過ぎているってことか。なら、聞いておいた方がいいよな。さ、どうぞ。教えてくれたまえ」

「偉そうに言うな、鬱陶しい」

 吐き捨ててから、

「ナイトメアの出目はランダムではなく、確定で『カオスシステム』が追加される鬼仕様。ただし、混沌融合でカオスコアを追加している必要がある。ナイトメアのクールタイムは半日。システムを使用できる時間はクールタイムと並列。以上だ。質問があれば受け付ける」

「……質問を受け付けなければ成立しない暴露か。なかなか重たいアリア・ギアスだな。しかし、その分、効果は絶大だろう」

 カドヒトはニィと笑って、

「質問一、お前は誰だ? 名前じゃなく、お前という概念について教えろ」

 曲解でもって踏み込んでいく。
 『現状』は『質問の受付が開始された』だけであり、『ナイトメアバンプティルーレットについての質問』だけが認められているというワケではない。

 ――と、勝手にそう判断したカドヒトは、
 ズバっと踏み込んだ質問をしてみたのだが、

「禁だ」

 バンスールは、サラっとそう答えた。

「……禁?」

 カドヒトの疑問に対し、
 バンスールは首を軽く横に傾けて、
 人差し指をたて、ウインクしながら、

「禁則事項です♪」

 と、かわいこぶってみせた。
 かるくイラっとしたものの、
 カドヒトは、冷静に、

「……なるほど。では、追加されるシステムの数と詳細は?」

「長だ」

「……はぁ? ちょう?」

「長くなりすぎるため、ご容赦願います♪」

 その、あまりにも『ふざけきった返答』を受けたカドヒトは、
 しっかりとイラっとした顔で、

「……お前、なんの質問なら答えるんだ?」

「答えられる項目はたくさんある。試しに今の調子を尋ねてみろ」

「……お元気ですか?」

「あいむふぁいんせんきゅ」

「やかましわ」


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