『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

40話 とまるんじゃねぇぞ……

 40話 とまるんじゃねぇぞ……

(……止まるなよ、バンプティ……そのまま、神種を芽吹かせろ。なんなら、今の俺をぶっちぎれ。……そうすれば……もしかしたら……届くかもしれない……最果ての向こう側……『究極超神化7』に……)

 心の中で、
 バンプティの『さらなる飛翔』を夢見ながら、
 カドヒトは、

「ずいぶんと強くなったな、バンプティ。魂魄の壁をいくつも超えた姿……感嘆するぜ、その異常っぷり」

 カドヒトの言葉を受けて、
 バンプティは、
 暴走する興奮を、
 理性でどうにか抑え込みつつ、

「ふふ……そうだろう、そうだろうとも。私は今、遥かなる高みにある。自分でも信じられん。まさか、無能の私が、ここまでの領域にたどり着けるとは……」

 バンプティは、歓喜をかみしめる。

 努力家のそしりを受けるたびに、
 『私には【成長早い】のスペシャルがある』
 と自分を慰めてきたが、
 ――本当は知っていた。

 自分がどうしようもない無能だってこと。


「……すべての運命に感謝する。私ほど幸運な者はいないだろう。まさか、センエース以上の高みを見ることができるとは……正直、夢にも思っていなかった」


 その発言を受けて、
 カドヒトは、小指で耳をほじりながら、

「センエースの高みは、そんなもんじゃねぇよ」

「……ん? なんだ、貴様。これまで散々、センエースを否定してきたくせに、今度は一転して、センエースを擁護する側にまわるのか? 相変わらずの情緒不安定ぶりだな」

「先の発言も、また、『バンプティに下した評価』と同じで『支離滅裂を暴走させている』ってわけじゃねぇよ。『センエースの高みはもっと上である』というコトを知っているだけだ。『センエースの強さを知っているコト』と『センエースが過剰評価されているコトを忌避する感情』……この二つには、どこにも矛盾する箇所はない。あいつは変態だが、強いんだ……今の貴様なんかよりも、はるかにな」

「くくく、はははははは! なんじゃ、なんじゃ! これ以上ない笑い話じゃな! 反聖典のリーダーが、実は、誰よりも熱心な聖典教信者だったとは! 傑作じゃ!」

「……ほんと、お前は人の話を聞かんやっちゃなぁ」

 呆れ交じりのため息をついてから、

「まあいいや。とりあえず、今の俺にとって大事なことは『お前の俺に対する評価』なんかじゃねぇ……お前がどこまで駆け上がるのか……そこだけだ」

 そう言ってから、
 カドヒトは、スゥゥゥーっと、両手で静かに、ゆっくりと弧をえがく。

 驚くほどの柔らかな武を構えて、

「さあ、はじめようぜ。お前も試したいだろ? 存在値3000のステージ。存分に楽しめ……そして、絶望しろ。カンストの空虚さを教えてやる」

 そう言うと、
 カドヒトは、
 ――ダンッと地面を蹴った。

「ふん、バカが。存在在170程度の雑魚が、存在値3000の私に敵うとでも? 愚かにもほどがある!」

 言いながら、
 バンプティは、ナメたムーブで、
 カドヒトの攻撃を払おうとした。

 蚊を相手にしている子供のような雑な動き。
 普通なら、それでも十分だった。
 それだけの数値的な差が両者の間にはあった。


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