センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

39話 次のステージ。

 39話 次のステージ。

「まさか、これだけの力を得られるとはぁあああ! はっはぁあああああああ!! すごい、すごい、すごぃいいいいいい! 神の力だぁ! 見ろ! これが、神の力なんだぁあああ!!」

 存在値3000という異常な領域。
 その高みに至ったことで、心が沸騰している。

「ふひひひぃっっ……ぐひひ……や、やった、やった、やった……たどりついた……夢見ていた世界……最果て……頂点……『時間制限あり』の『たった一時間』とはいえ……私は、今、『究極の領域』にいる!!」

 歓喜に飲み込まれる。
 愉悦がとまらない。
 己の強さに泥酔する。

「くく……あはは……ふふ……ひひい……」

 どうにか、興奮を押さえつけようとするが、
 笑いがこぼれてしかたない。

「くく……ははは……ほんとうに、すごいな……今の私は……全てを超えている……聖典に刻まれている伝説をも超えた最果て……神を超えた神をも超えた世界……『究極超神』とでもいうべき極地」

 必死に歓喜を静めようとしているが、

「ふひひひ……ひひひっ」

 すぐにムクムクと沸き上がってくる。
 自分の強さに対する酔いがさめてくれない。

 時間の経過に伴って、
 自分がたどり着いた世界を、より強く実感して、
 だからこそ、より強い歓喜に包まれる。
 胸の奥から、どんどん、愉悦が沸き上がってくる。

「ひひひひひひひひひぃ! あははははははははははは!!」

 過剰な興奮に身を任せて、
 高笑いで感情を放散するバンプティ。


 ――そんなバンプティを見て、
 少し離れた場所で見学していたスールは、

「存在値3000はさすがに盛りすぎろ。せめて、1000ぐらいにしておけば、こっちも少しはビビっただろうに。……聖典と同じだな。ハッタリをかますなら、もっと、ちゃんと、信憑性(しんぴょうせい)を考えないと」

 やれやれといった顔で、ちいさくそうつぶやいた。
 スールの目では、当然、バンプティの高みを見ることはできなかった。
 ゆえに、ただのハッタリだとしか思えない。

 ――そんなスールの視線の向こうで、
 カドヒトは、膨らんだバンプティを観察しながら、
 心の中で、

(コピー系の特殊固有F魔法か……サイコー面白いじゃねぇか。20倍コピーなんざ『全開の俺』でも出来ねぇ芸当。ありえねぇ曲芸。おまけに、999や1500の壁もシカトしているというそのバグり具合。……テメェの『異常さ』は、久々に興奮するレベルだ。俺に期待をさせるレベルといってもいい)

 そぅつぶやきつつ、
 ニィと笑う。

(どうあがいても届かなかった『次のステージ』に……もしかしたら、お前が連れていってくれるのか? 期待していいのか?)

 口元のゆるみがとまらない。
 これだけの『異常』には久しく出会っていない。

 だから、『もしかしたら』と期待してしまうのも仕方がない。
 そのぐらい、カドヒトは『次のステージ』に飢えていた。

(……止まるなよ、バンプティ……開け……そのまま、神種を芽吹かせろ。そして、ガチの究極超神の域にまでいっちまえ。とまることなく、今の俺を超えていけ。なんなら、ぶっちぎれ。……そうすれば……もしかしたら……届くかもしれない……最果ての向こう側……『究極超神化7』に……)


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