『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

19話 ゼノリカの天上という、頭おかしい連中の巣窟。

 19話 ゼノリカの天上という、頭おかしい連中の巣窟。

「ついさっきまで褒めておったと思ったら、今度は、一転して侮蔑しだす……さすがの情緒不安定ぶりじゃな。話にならん」

「別に支離滅裂を披露しているわけじゃねぇさ。あんたには武の才能がない。俺と同じだ。何も持たない、からっぽの無能。なのに、あんたは、その領域までたどりついた。驚くほど愚直に積み重ねた結晶。俺にはわかる。あんたは、才能というブーストに一切頼らなかった。ちょっとずつ、ちょっとずつ、バカみたいに、キ〇ガイのように『ほんの小さな一歩しか進めない苦しい毎日』を、弛(たゆ)むことなく、あきらめることなく、必死になって積み重ねてきた」

「残念ながら間違いじゃな。私には高位のスペシャルがある。『成長早い』という、非常にレベルが上がりやすくなるブルーツースペシャル」

 『才能のなさを努力でカバーした』という『侮蔑』をうけるたびに、
 バンプティは『先の反論』を繰り返してきた。

 事実、バンプティには、レベルが上がりやすくなるブルーツースペシャルがある。

 しかし、天上にたどり着く者は大概、『成長早い』系のスペシャルを持っている。
 成長早いという『非常に利便性の高いスペシャル』にプラスして、
 ほかにも『チート級の何かしら』を持っている者が、
 『必死になって努力すること』でたどり着けるのがゼノリカの天上。

 『ジェットエンジンが搭載された休まないウサギ』たちが、
 ゴールのないイバラ道で、永遠の魔改造鉄人レースをしている。
 ――それがゼノリカの天上。
 完全に頭がおかしい連中の巣窟。


 九華十傑の第一席ジャミ・ラストローズ・B・アトラーのように、
 多大なチートを『持ちすぎている者』は、また別枠としても、
 バロールやサトロワスのような、
 『九華の中だと比較的地味なスペックを持つ者』と比べても、
 バンプティの資質は、圧倒的に劣っている。
 ※ バロールとサトロワスは、どちらも、
   ステータスが高いスタンダードタイプであり、
   『特に際立ってレアな資質』は有していない。
   もちろん『一般人と比べれば非常に強力な資質』を有しているが、
   九華の中で相対的に見た場合、
   どちらもレアタイプとはいいがたい。
   バロールの黒猿なども、所詮は、
   ちょっとアリア・ギアスを積んだだけの、
   よくみる変身技でしかない。

 バンプティは、間違いなくハズレ枠。
 本来であれば、十席の序列二位という地位になど、たどり着けるわけがない凡夫。

 だが、彼はたどり着いた。
 たゆまぬ努力を積み重ねて、
 高みに上り詰めた。

 そんな狂気の結晶バンプティを、
 カドヒトは、まっすぐに見つめて、

「レベルの話なんかしてねぇよ。数字なんざ、ただの補正だ。武という領域において、もっとも大事なことは数字じゃない。もちろん、数字は土台だから、どうでもいいというわけではないが、結局のところ、一番大事になってくるのは『数字の向こう側にある魂の歩み』。そこが薄ければ、実際のところ、なんの価値もない。少なくとも、俺は、数字だけ膨らんでいるバカに敬意を表することはしねぇ」

 そう言いながら、
 カドヒトは、ゆっくりと武を構えて、

「バンプティ。俺はあんたを認めたね。さすがは、九華十傑の第十席序列二位。天下の『霊台』とは器が違う。あのオバハンも、もちろん強かったが、あんたは遥か先を行っている。……俺は、あんたの『歩み』を尊敬する」

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