『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

24話 状態異常共有。

 24話 状態異常共有。

「ははは……いやぁ、まさか、私を取り戻すっていうそれだけのために、イグをつかうとは思っていなかったなぁ……」

 ザコーがイグという名のコスモゾーン・レリックを所有していることは知っていた。
 しかし、使用するための条件が色々と厳しいアイテムなので、
 まさか『自分(ヤマト)のため』に使うとは、マジで思っていなかった。


「愛されすぎちゃっていて、困るぅ」


 などと戯言を口にしつつ、ニィっと微笑みながら、
 ロコに視線を向けて、

「ごめんねぇ、ロコ様……ご覧の通りだから……あなたを守るのは無理でぇす」

「サラっと言ってくれるわね……もっと、こう、回復魔法とか、頑張れない?」

「厳しい感じですねぇ。というわけで……あとは、ご自身で、どうにかしてくださいねぇ」

 ヤマトに見捨てられたロコは、
 視線をイグにうつして、

「交渉が通じる相手……ではなさそうね」

「すでに契約はかわされている。私は私の名誉にかけて、必ず、この契約を果たす」

「……融通のきかないバカは嫌いだわ」

 言いながら、両手に魔力を溜めていくロコ。

 ロコは、相手の出方をうかがわず、
 最初から全力で、

「龍毒ランク15!!」

 強力な魔法をおみまいする。
 すると、

「ほう……すばらしい毒だ」

 毒状態になったイグは、自身の体をむしばむ毒を味わいながら、

「濃厚で、芳醇……貴様の毒は、間違いなく世界最高クラス」

 そう評してから、

「とはいえ、もちろん、まだまだ青い……もっと、もっと、もっと、高純度の毒でなければ、私を絶命させることは不可能」

 イグの自己再生力の速度に、毒の削りが追い付いていない。

 つまり、毒は通っているものの、それだけでは、
 いつまで経とうと、イグを殺すことはできないということ。

 ふいに、イグがニィと笑い、

「ここらで私のスペシャルについて教えてやろう」

(暴露のアリア・ギアス……)

 ロコは、即座に気づいて、耳をふさぐべきかどうか悩んだが、

「私には『状態異常共有』というスペシャルがあってね。状態異常にかかる可能性が高くなるかわりに、状態異常に陥った時には、確定で相手も状態異常にするというブルースリースペシャル」

 話を聞いた方が有益かもしれないと思い、
 イグの言葉に耳をかたむけていると、

「うぐ……っ」

 ロコは、頭を揺さぶられたような衝撃に襲われ、

「か……は……っ」

 その場でバタリと倒れこんでしまった。
 昏睡状態に陥ったロコを見て、
 イグは、

「おや? なぜ、『毒』ではなく『昏睡』に……ああ『毒に対する先天的耐性が異常なほど高い』のか。私の『状態異常共有』は、通せなかった場合、他の状態異常に変異するという特質をもっていてね。まあ、もう聞こえていないと思うが」

 そう言いながら、イグは、
 自身に状態異常を治す魔法を使う。

 『共有』という名のスペシャルだが、常に同じ状態が維持されるというわけではない。

「それでは、契約を果たすとしようか……」

 そう言いながら、ロコを殺そうとして、
 しかし、そこで、



「……ところで、そこのガキ……」



 道端に落ちている『珍しい形の石』を見るような目で、
 イグはゲンに視線を送りながら、

「なんだ、その目は。この私を前にしていながら、貴様の、その殺気はどうしたことだ?」


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