『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
18話 ボーレとザコー。
18話 ボーレとザコー。
「ご心配なく、今回の試験で、この5階層まで降りてこられる者の数は、多く見積もっても10名ほどだと思われますので、さほど大した労力ではありません」
ゲンに対する態度とはうってかわった丁寧な対応。
ロコに対する礼節ほどではないが、
ボーレは、ザコーに対して、徹底的に礼儀をつくす。
「10回でもダルいだろ……俺なら、そんな仕事、絶対にやらないね」
「別に俺もやりたくてやっているわけではないですよ。毎年『Sクラス在籍者の中から何人か試験官を出す』というのが暗黙の了解になっていて、今年は運悪く俺が選ばれてしまった……それだけの話です。『この手の伝統』を理由なく拒絶したら、全宮ルル様から直々におしかりを受けてしまいますゆえ、こうして、黙々と仕事をこなしておる次第でございます」
たんたんとそう言ってから、
「ちなみに、この学園内での学生に対する狼藉は、ルル様の逆鱗に触れるという事をお忘れなく、極悪非道鬼畜集団ゴキのリーダー『ザコー』さん」
ボーレは、高位のバウンティハンターではないが、
全宮学園Sクラスに在籍する超人の一人なので、
ザコーの手配書にアクセスできるツテやコネもなくはない。
さすがに、ゴキのメンバー全員の手配書に目を通しているわけではないが、
悪名高いリーダー『ザコー』の顔くらいは認識している。
「ちなみに、この試験の間、私はいつでも、ルル様と交信できますので」
いくつか『牽制の言葉』を置いたボーレに、
ザコーは、興味なさそうな顔で、
「学生には手を出さねぇよ。その辺のマナーは一応、心得ている。無意味に全宮ルルと敵対する気はない。――俺の目的は、全宮ロコを殺すこと。今のところ、それ以外はどうでもいい」
「……すごいことを聞いてしまいましたね……エリアBに生きる者として、全宮学園Sクラスに在籍する学生として、俺は、あなたを止めるべきなのでしょうが……残念ながら、俺があなたに立ち向かったところで『サクっとワンパンで殺されてしまうだけ』ですので、やめておきます。ちなみに、このあと、学園長のルル様に、あなたの発言を報告するつもりでいるのですが、その辺は大丈夫でしょうか? もちろん、『上に連絡したら殺す』……といった脅しを頂戴した場合、先ほど耳にした『あなたの発言』は、綺麗さっぱりと忘れていく構えの所存ですが、いかがです?」
「俺がロコを狙っていることなら、ルルも知っているさ。別に、話を通したわけでも、殺人の許可をもらったわけでもないが、『こうなること』を予想するくらい、全宮家の人間なら当然余裕。というか、その程度の予測もつけられない愚者など、全宮家にいちゃいけねぇ。……ルルはすべて推察できているさ。もちろん、ロコの暗殺を依頼したのがアギトだってことも含めてな」
と、そこで、ボーレは、
「……うっ、頭が……」
ザコーの話を最後まで聞かず、
途中で、さえぎるように頭を抱えて、
「うう……持病の記憶障害が……」
うめき声を交えつつ、
持ち前の『演技力』を最大限にいかし、
「あぁ……ここ数時間の記憶がない! 綺麗さっぱり消えてしまった! ここは誰?! 俺はどこ?! ザコーさん、俺は、あなたと何かをしゃべっていましたか? あー、記憶がない。なにも覚えていなーい。だから、口封じに殺される理由はなにもなーい!」
「ご心配なく、今回の試験で、この5階層まで降りてこられる者の数は、多く見積もっても10名ほどだと思われますので、さほど大した労力ではありません」
ゲンに対する態度とはうってかわった丁寧な対応。
ロコに対する礼節ほどではないが、
ボーレは、ザコーに対して、徹底的に礼儀をつくす。
「10回でもダルいだろ……俺なら、そんな仕事、絶対にやらないね」
「別に俺もやりたくてやっているわけではないですよ。毎年『Sクラス在籍者の中から何人か試験官を出す』というのが暗黙の了解になっていて、今年は運悪く俺が選ばれてしまった……それだけの話です。『この手の伝統』を理由なく拒絶したら、全宮ルル様から直々におしかりを受けてしまいますゆえ、こうして、黙々と仕事をこなしておる次第でございます」
たんたんとそう言ってから、
「ちなみに、この学園内での学生に対する狼藉は、ルル様の逆鱗に触れるという事をお忘れなく、極悪非道鬼畜集団ゴキのリーダー『ザコー』さん」
ボーレは、高位のバウンティハンターではないが、
全宮学園Sクラスに在籍する超人の一人なので、
ザコーの手配書にアクセスできるツテやコネもなくはない。
さすがに、ゴキのメンバー全員の手配書に目を通しているわけではないが、
悪名高いリーダー『ザコー』の顔くらいは認識している。
「ちなみに、この試験の間、私はいつでも、ルル様と交信できますので」
いくつか『牽制の言葉』を置いたボーレに、
ザコーは、興味なさそうな顔で、
「学生には手を出さねぇよ。その辺のマナーは一応、心得ている。無意味に全宮ルルと敵対する気はない。――俺の目的は、全宮ロコを殺すこと。今のところ、それ以外はどうでもいい」
「……すごいことを聞いてしまいましたね……エリアBに生きる者として、全宮学園Sクラスに在籍する学生として、俺は、あなたを止めるべきなのでしょうが……残念ながら、俺があなたに立ち向かったところで『サクっとワンパンで殺されてしまうだけ』ですので、やめておきます。ちなみに、このあと、学園長のルル様に、あなたの発言を報告するつもりでいるのですが、その辺は大丈夫でしょうか? もちろん、『上に連絡したら殺す』……といった脅しを頂戴した場合、先ほど耳にした『あなたの発言』は、綺麗さっぱりと忘れていく構えの所存ですが、いかがです?」
「俺がロコを狙っていることなら、ルルも知っているさ。別に、話を通したわけでも、殺人の許可をもらったわけでもないが、『こうなること』を予想するくらい、全宮家の人間なら当然余裕。というか、その程度の予測もつけられない愚者など、全宮家にいちゃいけねぇ。……ルルはすべて推察できているさ。もちろん、ロコの暗殺を依頼したのがアギトだってことも含めてな」
と、そこで、ボーレは、
「……うっ、頭が……」
ザコーの話を最後まで聞かず、
途中で、さえぎるように頭を抱えて、
「うう……持病の記憶障害が……」
うめき声を交えつつ、
持ち前の『演技力』を最大限にいかし、
「あぁ……ここ数時間の記憶がない! 綺麗さっぱり消えてしまった! ここは誰?! 俺はどこ?! ザコーさん、俺は、あなたと何かをしゃべっていましたか? あー、記憶がない。なにも覚えていなーい。だから、口封じに殺される理由はなにもなーい!」
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