『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

14話 『ゲン』VS『ボーレ』。

 14話 『ゲン』VS『ボーレ』。

「……あの二人はスルーなのに、俺に対しては、その感じか……なに、この差別。ひくわぁ」

「これは差別ではない。ただの格差だ」

「……そうですか」

 ため息をつきつつ、
 ゲンは、

「一応、どういう格差があるか聞いておこうか。ボーレさん、なんで俺はダメなんですか?」

「チビだから。ガキだから。明らかに弱そうだから。ワンパンで殺せそう。あと、顔がムカつく。目が気に入らない。なにがどうとは言えんけど、イラっとくる」

「…………やっぱ、差別じゃねぇか……」

「ここを通りたければ、俺に認められないといけない。栄えある全宮学園Sクラスにふさわしい人材か否か、俺が見極めてやる」

 そう言いながら、ボーレは、魔力とオーラを、軽めに練り上げる。

「さあ、おしゃべりの時間はおわりだ。そろそろかかってこい」

「……では……」

 そうつぶやいてから、
 ゲンは、ボーレに対し、自分の全てを惜しみなく投入する。

 ボーレに対し、ゲンは全てを賭した。
 この五年間で磨いてきた武の全て。
 分身や武装闘気などの魔法を駆使し、
 可能な限り、体術と剣術を調和させる。

 それを受けて、ボーレは、


「……あれ? 思ったよりもやるな……」


 ボソっとそうつぶやく。

 嫌味などではなく、事実として『想定していたよりも強い』と認識した。

「たんなる金魚のフンじゃなかったか……」

 とはいえ、ボーレは、全宮学園Sクラスの三年生。
 さすがに、今のゲンでは、ボーレに勝つことは難しい。

 ボーレは、その体格に似合わない俊敏さで、
 ゲンの攻撃をササっと回避して、
 時折、ちょこちょこと、浅いジャブでカウンターを決めてくる。

 軽く牽制されているだけなので、ゲンにダメージなどはない。
 子供をあしらっている感じ。

「意外と、まともな訓練を受けているようだな。その年でそれだけ動けるなら、大したものだ。『1000人に一人級』の『秀才』ってところかな」

 ボソっとそうつぶやくボーレ。
 ゲンは、そこで、
 ついに切り札である『虹気』を使う。

 すると、ボーレは、目を丸くして、

「おっと……虹気か……めずらしっ……」

 警戒心を少しだけ強めたものの、

「お前の虹気……そこそこのクオリティだが……まあ、さすがに、素の実力差がありすぎるな。ちょっとオーラに調整を加えたくらいじゃ覆せない差……何があろうと、俺がお前に負けることはありえねぇ」

 ボーレはあっさりと、ゲンの全力をいなしていく。

 ビジュアルは不健康で小物っぽいボーレだが、
 彼は、間違いなく全宮学園Sクラスに所属する超人。

 五歳の子供に負けることはありえない。


 ――闘いがはじまってから3分ほど経過したところで、
 ゲンは、

「はぁ……はぁ……」

 息を切らして、

(さ、さすが、全宮学園で3年も武を磨いてきただけのことはある……今の俺よりもかなり強いな……)

 肩を揺らしつつ、心の中でそうつぶやいていると、
 そこで、ボーレが、

「なかなかやるじゃないか、クソガキ。正直、おどろいた」

 武をおさめて、

「しかし、Sクラスに入れるほどではないな。栄えあるSクラスの壁は高い。『1000人に一人級の秀才』程度では足りない。最低でも『10万人に一人級の天才』でないと話にならない」

 そう言ってから、一呼吸を入れて、

「お前は不合格だ。全宮学園Sクラスが求めるのは最上位の天才のみ。まれによくみる程度の『秀才』に用はない」

 スッパリとそう言い切った。

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