『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

ゴキの流儀。

 ゴキの流儀。

「全宮ルルは、誰の味方もしない。ただ、自分の支配領域内で病的に自分のルールを遵守するだけの変態。あのオバハンは、融通ってのがきかねぇ。なんせ、あのオバハンは、俺たちとさほど変わらないくらいのキ〇ガイだからなぁ」

 実際、ザコーが『受験生』として『試験内でロコを蹴落とそうとする』のであれば、
 ルルは、それを黙って見過ごす。

 ルールには、なんでも抜け道というのがある。
 ルルのルールにも当然、抜け道はある。

 つまりは『全宮学園にいる限り絶対安全というわけでもない』という話。
 仮に、どうにか、全宮学園に入学できたとしても、
 ロコは、この先、ずっと、全宮家を警戒しないといけない。

「というわけで、俺は今回の試験に参加する。ロコを殺して、合格する。そうすれば、問題はない。これで問題がなくなるって点に、ルルのヤバさが集約されていて、そんなババァの支配下に収まるのは虫唾が走るが……まあ、仕方ない。それ以外に道がないのなら、イバラであっても突き進む。それだけの話だ」

 ザコーは結果を重んじるタイプ。
 ルートが面倒かつ困難であっても、
 『最終的な結果にたどり着くため』であれば、
 歯を食いしばって耐えることができる求道者型。

 もちろん『どこぞの神の王』ほどではないが、
 しかし『かなり希少』と言って差し支えない超忍耐型。

「さいわい、今回の試験は、最低でも1時間はかかる試験。考える時間は、それなりにある。……というわけで、ワケわかんない妄言を垂れてねぇで、ちゃんと思考して行動しろ。ちなみに、言うまでもないが、最善は『お前がロコを殺すこと』だ。そうすれば、アギトにミッションクリアの報告ができる。俺が殺したってなると、ミッションクリアとはいえねぇ。アギトが依頼したのはヤマト、お前だからなぁ。……ゴキは、スペシャリストの集団だ。基本的に、『失敗』はあっちゃならねぇ」

 ゴキという反社組織は、ジャンル分けすると、
 冗談でも誇張でもなく、まさしく文字通りの、
 『スーパーカリスマアウトサイダーズ』となる。

 クールで、イカれていて、凄腕の集まりで、
 決してミスを犯さないスタイリッシュな悪。

 取り扱いには、繊細な注意が必要で、
 『面倒を起こすこと』も多々あるが、
 必ず『結果』を出す、闇のカリスマ。
 
 『そのブランドを維持する』というのが目的ではないが、
 ブランドというのは、維持しておいた方が、いろいろと得がある。

 もちろん、ザコーは、基本的にアナーキースタイルなので、
 アギトにゴマをする気など一切ないが、
 失敗報告をするとなればメンツがつぶれる。

 それはいけない。

 落ち度はあっちゃならない。
 エラーは認められない。
 ゴキはつねにクールでなければいけない。

 つまりは、『認められたい』のではなく『ナメられたくない』という、
 ――その一心。

 ゆえに、失敗の全てを忌避する。
 無様とは縁遠い存在であり続けるための意地。

 だから引かない。
 もちろん、ここで引かない理由はそれだけではない。

「あと、言うまでもないが、お前の脱退なんか絶対に認めないからな。ありえねぇ」



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