『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

3話 チョコネコの不思議な館。

 3話 チョコネコの不思議な館。

 全宮学園は、筑波大学とタメを張るほどの広大な敷地面積を有する学校で、
 端から端に行くまで、バイクを使っても、10分ほどかかる。

 そんな広大な学園敷地内の北西地点に、今回の試験会場があった。
 全宮学園Sクラスの入学試験会場は、
 全宮学園が誇る上級訓練施設の一つ『チョコネコの不思議な館』。

 Aクラス以上の学生しか利用許可が下りないこの訓練施設で、
 今年の試験は行われる。

 すでに、会場であるチョコネコの不思議な館の前には、
 200人近い受験生が集まっていた。

 大勢の受験生を見渡しながら、
 ゲンは、

「確か、受かるのは5人くらいでしたっけ?」

「多くて5人よ。『受験生全員』の中の上から5番以内の者が合格するのではなく、『試験官が提示した基準をクリアした者』の中から5番以内の者が合格だから、合格者0の時もあるわね」

「……厳しいっすね」

 ボソっとそうつぶやいてから、

「ロコ様。仮に落ちた場合、俺、どうしたらいいっすか?」

「全宮学園Sクラスの入学試験すら受からない雑魚なんて、あたしの配下に必要ない」

「……はい、了解でーす……はぁ」


 ★


 ゲンたちが会場に到着してから20分ほど経ったところで、
 試験官と思しき男が壇上に立って、

「それでは、これから試験を始める。試験内容は極めて単純。『チョコネコの不思議な館』を制覇すること。制限時間は5時間。制覇者が5人以上出た場合は二次試験を行う。5人以下だった場合はその時点で終了。以上だ。質問は受け付けない」

 事前告知されていた内容なので、
 誰も文句を言う様子はない。

 試験官は続けて、

「ちなみに、一応、言っておくが、この中はモンスターとトラップでいっぱいだ。実力がたりなければ普通に死ぬ。館の入り口で、脱出用のアイテムを配布するが、使う間もなく落とし穴に落ちて死亡というケースも大いにありうる。死にたくない者は今すぐ帰れ」

 当然、誰も帰りはしない。
 仮にここで帰るようなら、最初からここにはきていない。

「では、試験開始。『入る順番がどうこう』などと面倒なことを言うつもりはないから、好きにしろ」

 言われて、受験生たちは、
 さっそく館の中へと入っていく。
 この一次に関しては『クリアした順番における足切り』があるわけではないので、
 『我先に』と慌てる者はおらず、みな、ある程度、秩序だって行動している。

 その様子を後ろで眺めながら、
 ゲンが、

「クリアした者が五人以上いた場合、二次試験が始まる。説明はそれだけ。となると……『クリアするまでの順位』は関係ないってことですかね? 一位だったら二次で有利とか、そういうのは――」

 と、ボソっとつぶやくと、
 ヤマトが、

「そんなことを気にする必要はないよ、ゲンくん」

「え、なんで?」

 ゲンの質問に、ロコが答える。

「だって、試験を何個もやるのは面倒でしょぉ? 私、そんなにヒマじゃないしぃ、『話にならないザコ』と同じステージでいつまでも競いあうのとか、プライドがゆるさないしぃ。だから、私たち以外の受験生にはここで退場してもらうことにしたんだぁ。よって、二次試験の心配をする必要はないんだよぉ」

「……退場してもらうことにしたんだぁ……って。サラっと言っているけど……え、なにをする気?」

「別に難しいことをする気はないよぉ。ただ、今から、あの館に入って、目についた受験生をかたっぱしからボコボコにしていくだけだよぉ」

「……」



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