『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

125話 いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん……

 125話 いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくまん……

「世界が……終わっていく……」

 あまりにも荘厳すぎる光景に、
 ヤマトの中で、
 数多の革命が起こった。


 理解には届かない。
 しかし、
 ガツンと胸の奥に響く。


 絶望的なほど高次の芸術。

 目が奪われて、
 心が釘付けになる。

「違うね。終焉を演出しただけさ」

 ナイアの言葉が耳に響く。
 とても抽象的なセリフのはずなのに、
 不思議と、心の芯で理解することができた。

 スゥっと、ヤマトの心の奥にしみわたっていく。

「……あなたは……誰……」

 心の底から湧き上がってくる疑問。

 その疑問に対し、
 ナイアは、

「それを知る資格が、お前にはない。……が」

 と、言葉を区切ってから、
 ヤマトの目をジっと見つめ、

「俺を表す『数値』くらいなら教えてやるよ」

「……数値……」

「特別に……お前の目にだけ……魅せてやる」

 そう言うと、
 ナイアは、ヤマトの両目に右手を軽く押し当てた。

 そして、スっと離す。
 特に何かが変わったような気はしなかった。

 しかし、直後、

「……ぅ」

 強い頭痛。
 頭の中で、キンキンと金属音が鳴っている。
 割れそうな痛みは、数秒で収まった。

「な、なんだったのかなぁ……?」

 という疑問は、

「……ぇ……」

 顔を上げて、ナイアを目視した時に吹っ飛んだ。

 すべてがどうでもよくなった。

「……ぁ……ぇ……」

 ここで彼女の存在値を再確認しておく。
 ヤマトの存在値は500(呪いがとけたことで上昇している)。
 世界全体を見渡しても上位に入る数値。

 世界最強である完全院リライトの存在値は、
 およそ、700前後と言われている。

 それが世界の頂点。
 もちろん、この世には、コスモゾーン・レリックという、
 わけのわからない至宝もあるため、
 数値の最大値はもっと大きいという事は理解している。

 だが、それだって、おそらくは1000くらいだろう。
 ――それが、ヤマトの認識。
 ヤマトの中の常識。

 ヤマトにとっての、存在値という数値の常識的リミット。
 500は相当な強者。
 700前後ならば世界最高峰。
 1000前後となれば、ぶっ壊れた何か。

 そういう常識の中にいるヤマトの目に飛び込んできた、
 ナイアの存在値は、







「……『170000000000000』……??」







 常識がどうとか、その向こう側が何だとか、
 そんな安い次元ではなかった。

 ケタが、いくつも、いくつも、いくつも、違った。

 ヤマトは、

「……神……」

 『ナイアという概念』は『そう呼ばれるに値する何か』だと、
 確信した。

 今、自分が見ている数値が、
 『偽り』である可能性は十分にあった。

 本来、100の領域を超えてしまうと、存在値をはかる手段はなくなる。

 ゆえに、今、ヤマトが見ている数値が、
 たんなる幻である可能性の方が高かった。

 けれど、
 ヤマトは、疑心を抱かなかった。

 魂が理解した。

 目の前にいる存在は、
 魂魄の次元が違う、
 人とは別の、
 とても大きな何かである。

 高次理解に達した彼女に、
 ナイアは、

「今の俺の『数値』は、真なる全力の数%程度だが……お前の視点では、そこそこ大きいだろ?」


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