『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

120話 『ナイア・ゲン・フォース』VS『ヤマト』

 120話 『ナイア・ゲン・フォース』VS『ヤマト』

 ヤマトは、
 『自分が投げたクナイをゲンにあっさり止められた』
 と理解したと同時、

(……尋常ではない反射能力……)

 心の中で驚嘆しつつも、
 胸の前で、両手で印を結び、

「影分身ランク19」

 分身の上位魔法を使い、
 高位の分身をつくりだす。

 そして、

「乱刃透斬(らんばとうざん)ランク20」

 シノビ属性の高位魔法を行使。
 見えない無数の刃が飛翔する。

 ――最強クラスの魔法を連発。
 世界最強の個である『完全院リライト』でさえ、
 無傷ですますことはできない猛攻。

 それほどの技を放っていながら、
 しかし、ヤマトは、心の中で、

(勝てるビジョンがわずかも描けない……勝ち負けどころか……かすり傷一つ……あたえられる気がしない……)

 そうつぶやく。

 まるで、海を前にしているみたい。
 勝ち負けなど考えられない。
 海を前にした者は、いつだって、ただ、その大きさに圧倒されるのみ。

 ――ナイアの大きさに圧倒されながらも、
 ヤマトは、止まることなく、

「風雅領域(ふうがりょういき)ランク20!!」

 さらにバフをかけていく。

 『ランダムな追い風』を受けた『見えない無数の刃』でナイアを刻もうとするヤマト。
 けれど、当然のように、

「――『ためすな』っつってんだろ」

 ナイアがフイっと、右から左へ指を揺らすと、
 それだけで、ヤマトの分身も刃も消え去った。

(……魔法が通じない……ランク20クラスの魔法でも相手になっていない……そんな存在がいるわけがないのに……事実、目の前にいる……夢だと思いたいけれど、どうやら、夢ではない模様……)

 『冷静な分析』は『発狂』の証だった。

 ナイアの狂気にあてられて、しっかりと狂ってしまった、
 けど、彼女の中にある『プライド』が『狂い切ること』を許さなかった。

 結果、まるで出来の悪いAIのようになった。
 壊れていると言わざるをえない一挙手一投足が続く。

 壊れている頭と、過度な困惑がグチャグチャになって、濃密にラリっている。
 それが現在のヤマトの状況。

(ははははははは……なに、この状況! ははははははははは!)

 それでもおびえて腰をひかしたり、ビビってへたりこんだりしないのは、
 彼女の異常な『プライドの高さ』ゆえ。

 まるで『どこかのイカれた幸運の女神様』でも模倣して創られたかのように、
 彼女のプライドは常軌を逸していた。


 ――ヤマトは、魔力を膨らませて、
 無数のバフを積みまくり、
 希少なアイテムもぶちこんで、



「――死眼ランク21」



 最高峰の即死魔法を使用する。
 今のヤマトにできる最高の魔法。
 たとえ即死をレジストされても、『一定値以上のダメージ』や『ステータスの低下などのデバフ』が必ず入るという超高性能即死魔法。

 が、それも、

「……しつこいな、無意味だっつってんだろ……」

 ナイアにはきかなかった。
 ナイアが軽く手を振れば、
 どんな魔力も一瞬で霧散した。

 ダメージが入っているようには見えない。
 ステータス低下が起きているようにも見えない。

 その状況を目の当たりにして、

(ははは……あーあ……こりゃ、ダメだねぇ……はは……)

 精気のない目で笑う。

(……アレはダメだ……相手にしちゃダメなやつ……魔法なんか、いくら使ったって無意味も無意味。何千、何万、何億回を積んでも、完全に無意味なパターン……)

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