『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
110話 最後の最後。
110話 最後の最後。
「どうですぅ? 『絶死のアリア・ギアス』とか積んで、再挑戦してみませぇん?」
ヤマトの提案を聞いたロコは、鼻で笑って、
「死んだら……あんたに勝っても意味がない。あたしの目的は、あんたに勝つことなんかじゃない……」
「ま、そりゃそうでしょうけどねぇ。でも、このままだと死ぬだけですから、試しにやってみませぇん?」
ニコニコと笑いながら、
そんな提案をしてくるヤマトに、
ロコは、気力の抜けた顔で、
「もし……生まれ変われるのなら……」
どこか遠くを見ながら、
「こんな壊れた世界じゃなくて……ちゃんとした世界に……生まれたいなぁ……」
そうつぶやいた。
「あらら。戦意が消えちゃいましたかぁ?」
「まだ残っているわよ……多少だけど……覚悟の分は……残っている……」
そう言いながら、深呼吸をして、
「願いぐらい……口にしたっていいでしょ。叶わないことくらいわかっているわ。けど……夢ぐらい見させてくれたっていいじゃない」
「誰も悪いとは言っていませんよぉ。夢を見るのはご自由にぃ。ただ、あなたのメルヘンな夢に付き合う気はないので、現実逃避のトリップは勘弁してもらえませんかぁ? もし、次、メルヘンが暴走したら『対話の時間は終了』と断定し、迷わず殺しますよぉ」
「……子供相手に、そんなに厳しくしないでよ。いいかげん、泣いちゃうわよ?」
「どうぞ、ご勝手にぃ」
「……はぁ」
ため息をついてから、
ロコは、魔力を高めていく。
「おしゃべりはもういいわ……言いたいことを全部言ったわけじゃないけれど、あんたとは会話にならないってことがよくわかったから」
「そうですかぁ? 結構、うまく会話できていたと思いますけどぉ」
「あんたがそう思うんならそうなんでしょう。あんたの中ではね」
そう言って、ロコは、ヤマトに向かって殴り掛かった。
魔力を込めた拳。
『これが通る』だなんて1ミリたりとも思っちゃいない。
今のロコが、ヤマトに勝てる理由はない。
ヤマトはロコを遥かに超えている超人。
どれだけあがこうと、ロコは、ヤマトに殺されるしかない。
だから、もう策は練らない。
隠し玉も奥の手も使う気はない。
「最後の最後にぃい! 景気よく暴れて! このくそったれな人生を終わらせる!!」
叫びながら、ロコはヤマトの顔面に拳を叩き込んだ。
よけようと思えばいくらでもよけられる一撃。
――だが、ヤマトはあえて仁王立ちで受け止めた。
ガツンと、ヤマトの脳天に響いた。
間違いなく響きはした――が、それだけであって、ダメージにはなっていない。
ヤマトは、カウンターを決めることも、
ロコの拳をつかむこともせず、
しみじみとした口調で、
「気合の入った『いい一撃』でしたねぇ……追い詰められた命が最後に魅せる輝き……非常に雅(みやび)な一撃でした」
そう言ってから、
「あなたの……全宮ロコの未来を見てみたいという感情もなくはないのですが……しかし、ここは、全宮アギトの依頼を優先させていただきます。義理や道理からではなく……なんといえばいいのでしょうか……うん、よくわかりませんねぇ。結局のところは、たんなる気まぐれ。あるいは、やはり、私なりのプライドでしょうか。なんにせよ、非常に私らしい理由」
などと、中身のない言葉をダラダラと並べてから、
「それでは、さようならぁ」
「どうですぅ? 『絶死のアリア・ギアス』とか積んで、再挑戦してみませぇん?」
ヤマトの提案を聞いたロコは、鼻で笑って、
「死んだら……あんたに勝っても意味がない。あたしの目的は、あんたに勝つことなんかじゃない……」
「ま、そりゃそうでしょうけどねぇ。でも、このままだと死ぬだけですから、試しにやってみませぇん?」
ニコニコと笑いながら、
そんな提案をしてくるヤマトに、
ロコは、気力の抜けた顔で、
「もし……生まれ変われるのなら……」
どこか遠くを見ながら、
「こんな壊れた世界じゃなくて……ちゃんとした世界に……生まれたいなぁ……」
そうつぶやいた。
「あらら。戦意が消えちゃいましたかぁ?」
「まだ残っているわよ……多少だけど……覚悟の分は……残っている……」
そう言いながら、深呼吸をして、
「願いぐらい……口にしたっていいでしょ。叶わないことくらいわかっているわ。けど……夢ぐらい見させてくれたっていいじゃない」
「誰も悪いとは言っていませんよぉ。夢を見るのはご自由にぃ。ただ、あなたのメルヘンな夢に付き合う気はないので、現実逃避のトリップは勘弁してもらえませんかぁ? もし、次、メルヘンが暴走したら『対話の時間は終了』と断定し、迷わず殺しますよぉ」
「……子供相手に、そんなに厳しくしないでよ。いいかげん、泣いちゃうわよ?」
「どうぞ、ご勝手にぃ」
「……はぁ」
ため息をついてから、
ロコは、魔力を高めていく。
「おしゃべりはもういいわ……言いたいことを全部言ったわけじゃないけれど、あんたとは会話にならないってことがよくわかったから」
「そうですかぁ? 結構、うまく会話できていたと思いますけどぉ」
「あんたがそう思うんならそうなんでしょう。あんたの中ではね」
そう言って、ロコは、ヤマトに向かって殴り掛かった。
魔力を込めた拳。
『これが通る』だなんて1ミリたりとも思っちゃいない。
今のロコが、ヤマトに勝てる理由はない。
ヤマトはロコを遥かに超えている超人。
どれだけあがこうと、ロコは、ヤマトに殺されるしかない。
だから、もう策は練らない。
隠し玉も奥の手も使う気はない。
「最後の最後にぃい! 景気よく暴れて! このくそったれな人生を終わらせる!!」
叫びながら、ロコはヤマトの顔面に拳を叩き込んだ。
よけようと思えばいくらでもよけられる一撃。
――だが、ヤマトはあえて仁王立ちで受け止めた。
ガツンと、ヤマトの脳天に響いた。
間違いなく響きはした――が、それだけであって、ダメージにはなっていない。
ヤマトは、カウンターを決めることも、
ロコの拳をつかむこともせず、
しみじみとした口調で、
「気合の入った『いい一撃』でしたねぇ……追い詰められた命が最後に魅せる輝き……非常に雅(みやび)な一撃でした」
そう言ってから、
「あなたの……全宮ロコの未来を見てみたいという感情もなくはないのですが……しかし、ここは、全宮アギトの依頼を優先させていただきます。義理や道理からではなく……なんといえばいいのでしょうか……うん、よくわかりませんねぇ。結局のところは、たんなる気まぐれ。あるいは、やはり、私なりのプライドでしょうか。なんにせよ、非常に私らしい理由」
などと、中身のない言葉をダラダラと並べてから、
「それでは、さようならぁ」
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