『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

103話 できれば最後まで……

 103話 できれば最後まで……

「私って、基本的に万能の天才で、それだけでもチートなんですけど、運もいいんですよねぇ。今日も、本当なら、家族会議に出る予定はなかったんですけど、色々な偶然が重なって、たまたま、私は、あなたの暗殺依頼を受けることができた。まるで運命。今日、私が、あなたを殺すというのは、定められた運命なのかもしれませんねぇ」

「……」

「あ、ちなみにですけど、本当に偶然ですよぉ。なにか、特殊な探知機を使ったとか、そういうタネはありませぇん。これはマジックではなく、ただの奇跡。ただ、私の幸運値が極まって高いだけでぇす」

「それが本当だとしたら……いえ、あなたはそういう嘘をつくタイプじゃない」

 別にヤマトについて詳しいワケではないが、
 人間観察能力が死んでいるわけではないので、
 なんとなく『相手の性質を見分ける』くらいのコトは出来る。

「となれば、つまり、本当に偶然ってこと……あたしが必死になって積んだ策が『偶然という名』のクソったれにひねりつぶされたってこと……」

「そういうことですねぇ」

「……ひどい話ね……悲惨と言ってもいいわ」

 ロコは、そういうと、
 少しだけうなだれて、

(チェックメイトか……ほんと、悲惨な話だわ……)

 心の中でそうつぶやく。

(私は、決して間違った手は打っていない……この敗北は、あくまでも、神のいやがらせ……)

 自分で自分の感情にケリをつける。
 そうしなければ、耐えられなかったから。

(できれば、最後まであがきたかった……)

 彼女の現状における目標は、大きくわけると三つ。
 1 全宮学園で、家族と戦えるだけの下地をつくる。
 2 卒業後は、全宮を乗っ取る。
 3 完全院リライトを抹殺するための組織をつくる。

 だが、もはや『1の目的』すら達成できそうにない。

 この状況で、ヤマトと対峙して勝てる理由はない。
 ハッキリ言って、この場では絶対に逃げ切らなければいけなかった。

 そのための準備はしていた。
 アギトに本気で命を狙われるというのは、想定外だったけど、
 よほど運が悪くない限り、『今日』を乗り越えることは出来たはずだった。

 ――けれど、

(まったく……本当に、人生というのは思ったとおりにいかない……)

 五歳にして、世界の真理を知るロコ。

 と、そこで、
 ゲンが、

「ロコ様、とりあえず、逃げてください。ソウルさんですら勝てなかった相手に、俺が何か出来るとも思えませんが……俺に出来る全部で、どうにか時間を稼いでみせますので」

 そう言うと、
 ゲンは、ロコの返事を待つことなく、
 剣を抜いて、ヤマトに切りかかった。
 迷うことなく、


「ゲン・エクセレント!!」


 自身の最上火力を執行する。
 練度で言えばゲン・ワンダフォの方が上なのだが、
 やはり、武器を使った方が火力は出る。

 ※ 究極超神センエースの領域までいくと、
   『磨き上げた自身の肉体』の精度がエグいので、
   『最上級火力を出す際に武器が必須』というわけではない。
   とはいえ、それも、状況次第、相手次第、バフの乗せ方次第。

「『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く