『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

55話 年功序列。

 55話 年功序列。

「ダギーと私を比べれば、ギリギリ、私の方が『下』になる。あいつも天才だ。勤勉で天才。本来ならば文句のつけようもない超人……なのだが……ダギーは、無駄に自己評価が低いせいで、『自分よりも、ソウル・フォースの方が上だ』と認識してしまっている」

 ダギーは間違いなく天才なのだが、
 情動のコントロールはドへたくそ。

「全宮学園で机を並べていた時から、ずっと、顔を合わせるたびにネチネチと突っかかってきていた。何度か『私よりもダギーの方が上だ』と説明したこともあるのだが、聞く耳をもたなかった」

「そいつはまた……クソめんどくさい人ですね……」

「まったくもってその通りだ」

 エリアBの最高学府『全宮学園』。
 クラスB、クラスA、クラスSの三段階に分かれており、クラスSに入れる者は、全宮学園に入れる優秀な者の中でも上位1%以下という、とんでもない難関。

 ただでさえ、全宮学園はエリアBの最高学府であるため、
 最低ランクのクラスBに入るだけでも狭き門というか、
 クラスがどこであれ、全宮学園出身というだけで、
 未来が約束されているようなモノ――そういうレベルなのだが、
 そんな全宮学園の中でも別次元、
 宇宙人が集まっているとまで言われているのがクラスS。

 ソウル、ダギー、ドウレンの三人は、
 そんな全宮学園クラスS出身であり、
 三人とも、トップクラスの成績で卒業している天才。

 全宮学園は『全宮の血族』も入学するため、
 当然、一般人が『歴代最高』の成績を収めるという事は出来ない。
 ※ 全宮の血族は、例外なくスペックがケタ違いであるため。
   ちなみに、歴代最高の首席は全宮テラ。
   ロコの父であり、エリアBの絶対的支配者。

 ――よって、あくまでも『全宮の血族を除けば』という注釈はつくものの、
 事実、三人は、トップクラスの成績で全宮学園を卒業している。

「ところで、ソウルさん」

「どうした、ゲン」

「全宮の人は、どこにいるんですか?」

「ん……そろそろ時間だな……」

 ソウルさんがそうつぶやいたのとほぼ同じタイミングで、
 その場にいた面々が、フロアの壁側に向かって歩き出した。
 父にうながされ、ゲンも、歩き出す。
 数秒後、全員が、ピシっと壁に背を向けて一列に並ぶ。

 毒組の面々も、当然、それにならっている。
 それから数分の間、
 完全なる静寂が流れた。
 キーンと無音が耳をつく。

 五分後、
 フロアの中央に、豪華な円卓が出現した。
 15のイスが用意された華美な円卓。

 そこからさらに、
 一分が経過したところで、

 15のイスに、一人一人、
 高貴なオーラを放つ者が出現していく。

 最初に出現したのは最年少のロコだった。
 次に、十代後半くらいの女性が出現し、
 次に、二十代前半くらいの男性が出現し、
 ――といった感じで、年功序列に、
 どんどん、高貴なオーラを放つ者たちが、
 落ち着きのある瞬間移動でイスに腰をかけていく。

 最後の最後に、
 上座へ出現したのが全宮テラ。
 厳かな雰囲気に包まれた男。
 歳は50前後だが、かなり若々しい見た目をしており、
 30代でも通用しそう。

「……それでは始めようか」


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