センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

16話 金は命より重い……っ

16話 金は命より重い……っ

「名前みるだけでも、なんとなく凄そうだとはわかるんだが……それだけで踏み込める金額じゃねぇ……まともにやっていたら、こんな額は到底稼げねぇ」

 この世界の平均生涯賃金は1億ちょっと。
 相当な金持ちでも10億~20億ぐらい。
 それが、一般市民の限界。

(五大家の類縁……『資本家・支配者層』の地位にたどり着いて、ようやく数十億~数百億ってところ……)

 『五大家の中枢にいる者』であれば、
 歳費だけでも『数億』単位、
 個人資産の総額にもなると数百億~数千億単位にも及ぶが、
 一般人が何をしたところで、五代家の中枢に食い込むことは不可能。

(……なんで、ここにきて、WEB小説との違いを出してくるかなぁ……0円でマ〇ターボールを99個買わせてくれよ……)

 ちなみに、WEB小説版の闇市で買える『マス〇ーボール』は、0円という破格の値段でありながら、どんなモンスターでも捕獲して使役することが出来るというとんでもないアイテムだった。
 人間や魔人を使役することはできないが、完全なモンスター種であればドラゴンだろうと鬼だろうと、何でも完全に使役できる夢のアイテム(ちなみに、同時に使役できる数は六体までという謎の制限がある)。

 ほかにも『海を歩けるようになるアイテム』や『壁をこえられるアイテム』や『身に着けるだけで上流階級として扱われるバッジ』や『古代種が封じられた化石』などが0円で売っている夢のような店――それが闇市だったのだが、

 現実の闇市は、奇抜な名前の商品を羅列するばかりのイカれたボッタクリ店だった。

(99%割引券がせめてもの救いだが……それも1億いるんだよなぁ……100億単位のアイテムを99%引きする……みたいな感じで使えば、必要経費は合計『2億円』……それなら、まあ、そこそこの企業の幹部クラスとして数十年単位で働けば……いけなくもない……みたいな感じだな……この一番高い『セイバーリッチ』ってやつは、なにをしても買える気がしねぇ……つぅか、なんだ、30兆円って……いい加減にしろ)

 一度、ふかいため息をついてから、
 ゲンは、

(……『チートアイテムを乱用してレベル1でも無双生活プロジェクト』は思わぬ謎展開と資金不足で暗礁に乗り上げたが……まあ、数真は使えるし、無限にスライムを狩れる下地もある……とりあえずは、スライムを狩り続けて、下地を作って……大金を得るチャンスをうかがっていく……みたいな感じかな……)

 ちなみに、他にも裏技のやり方はいくつか覚えているのだが、
 劇的に人生を変えられる裏技は闇市や数真くらいで、
 ほかのものは、ほとんどが、
 『自販機のジュースをタダで買う裏技』とか、
 『スマホの充電を長く持たせる裏技』などといったたぐいのものばかり。

 役に立たないことはないのだが、
 どうにもインパクトにかけるものばかり。

(あとは……ぁあ、そういえば、『自分の命を懸けることで発動する』って裏技もあったなぁ……)

 絶死のように、覚悟さえあれば、誰でも発動するたぐいのものではなく、
 特定の手順を経なければ発動しない、
 いわば、絶死の上位版。

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