センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

15話 異質のラインナップ。

15話 異質のラインナップ。

「……なに笑てんねん。こっちは真剣にやっとんねん」

 ニヤついているスライムに、
 意味のない文句をつぶやいてから、

「最後に、柏手を二回……」

 胸の前で、パンパンと手を鳴らす。

「確か、これで、スマホに闇市が出現するはずなんだけど……」

 確認してみると、
 スマホの隅に、黒いアイコンが出現していた。

「よっしゃ。成功! よかった! これで、なにもおこらなかったら、目もあてられなかった!」

 ・所有している道具の14番目でセレクト2回。
 ・直後、モンスターとエンカウントして逃走。
 ・バーピー3回。
 ・柏手2回。
 ――以上のややこしい手順を踏まえることで、
 スマホに、闇市が出現するという奇妙かつ珍妙な裏技。

 ゲンは、さっそく闇市を起動させる。

「さてさて、売られているモノも一緒かなぁ……」

 ワクワクしながらメニューを確認してみると、

「……ふぁ?! な、なんだ、この値段?!」

 WEB小説で見たメニューとはだいぶ異なり、
 しかも、値段がハンパではなく高額なものばかり。

「……ど、どれも『億超え』ばっか……」

 ちなみに、どのようなものがメニューに表示されているかというと、

 『一度だけ使える99%割引券』              1億円(一回のみ)。
 『ラムド王デュエルクエストモンスターズ』         100億円
 『P型ウィトゲンシュタインのアトリエ』          350億円
 『リング・オブ・闇色天国』                500億円。
 『エニグマ・ミーティアの永久(一日10回)魔カード』   1000億円。
 『キノキの棒・ソルカスタム』               5000億円。
 『覇天虹玉の天輪・ソルカスタム』             2兆円。
 『毘沙門天の剣翼・ソルカスタム』             2兆円。
 『朧月華の長羽織・ソルカスタム』             2兆円。
 『リング・オブ・ウルティマ・ギアス』           10兆円。
 『リング・オブ・ディアブロ・コミュニティ』        10兆円。
 『リング・オブ・ラッキー・ニルヴァーナ』         10兆円。
 『パーフェクトラージャン・エグゾギア‐システム/コア』  17兆円。
 『聖なる死神セイバーリッチ(アンリミテッドバージョン)』 30兆円。


 ほかにも無数の商品が並んでおり、
 どれも、えげつない金額だが、
 肝心の『どのようなアイテムなのか』についての詳細はゼロ。

「商品の数が豊富なのはいいんだけど……どれもこれも、価格設定、いかれすぎだろ。つぅか、どういう効果なのかぐらいは記載しておけよ。いろいろと、頭おかしすぎるぞ。もちろん、今の俺に、こんな大金はないんだけど……仮に金があったとしても、どんな効果なのか不明なアイテムに数億だの数兆だの、出せるわけねぇぞ……」

 ため息交じりに、
 頭をかきながら、

「名前みるだけでも、なんとなく凄そうだとはわかるんだが……それだけで踏み込める金額じゃねぇ……つぅか、俺の小遣い、月100円だぞ……永遠に買えるわけがねぇ……もちろん、俺の月収が一生100円なわけじゃないんだが……仮に、そこそこの会社で働き始めたとしても、まともにやっていたら、こんな額は到底稼げねぇ」

 この世界の平均生涯賃金は1億ちょっと。
 相当な金持ちでも10億~20億ぐらい。
 それが、一般市民の限界。

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