センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)
76話 ゼノリカの目的。
76話 ゼノリカの目的。
「正式に宣言する。ガタラの件は完全に忘れよう。正直、あいつの損失は痛手だが……完全に、なかったことにしよう。これは、こちらの誠意と受け取ってもらいたい。Cレリックも……本当の本当に、完全にあきらめるから。そっちで好きにしてくれればいい。どうせ、ハク付けとして所有していただけで、ないと困るものじゃない」
Cレリックは性能が破格すぎて、ヤクザの日常生活においては使いどころがない。
あくまでもハク付け、ステータス。
あるいは、ちょっとした威嚇・牽制。
結局のところは、その程度でしかない。
あったほうがいいのは事実だが、
ないと困ってしまうものではないのだ。
「正真正銘の全面降伏だ。俺はあんたに傅(かしず)く。俺は――シロアリは、ゼノリカに敗北した。もちろん、シロアリは、完全院の犬だから、完全院の勅命を受けてしまえば、ゼノリカと敵対関係になってしまう……その可能性はゼロではない。この点で嘘をつく気はない。だが、俺個人としては、あんたらと敵対はしたくない」
必死になって、言葉を紡いでいくゴミス。
『裏で何かを画策している』とか、そういうのではない。
普通に、ドナやアモンが怖いので、歩み寄ろうとしているだけ。
裏社会のトップ層だからといって――いや、だからこそ、血気盛んなオラオラ系ではいられない。
生き残ることが、人生のメイン。
リスクヘッジに無頓着なリーダーなど重荷でしかない――それがゴミスの信条。
「さあ、いい加減、そろそろ、そっちの望みを教えてくれ。もう、ここまで本音を晒したんだから、マジで、探り合いはやめよう。抽象的なごまかしは抜きで頼む。できれば、どこの所属の誰なのか教えてほしいんだが……言いたくないなら、それでもいい。Cレリックが欲しかっただけ……だというなら、それでもいい。とにかく、『目的』を――」
「シロアリの代表『ゴミス』の実力はいかほどか――それを確かめることが、メインの目標。もちろん、それだけではなく、他にもいくつか目的はある。天下に、この世界の『強者』の程度を教えること。単純に、強者から世界の情報を奪取すること。シロアリという組織が、どのように動いてくるのかを観察すること」
ドナは、
「最も欲しかった情報はすでに得た。巨大反社組織の代表『ゴミス』――その推定存在値は『300』。戦闘力は『下の中』といったところ。Cレリックによる強化がなければ、天下でも充分に対処できるレベル」
淡々と言葉を並べ、
「問題なくミッションを進めることが出来ると断定。あとは、貴様から、得られるだけ情報を奪い、ついでに、シロアリを奪い取る。完全院と実質的な繋がりがある貴様はエサとして生け捕り。『五大家とのパイプ』として、さほど使えないようであれば殺処分。以上」
「……」
「なにか質問は?」
冷や汗を流すゴミス。
『これは話し合いなど通じないパターンのアレだ』――とようやく気付いたがゆえの冷たい汗。
「……み、ミッション……とは……?」
どうにか、口をついて出たのは、そんな質問だった。
動揺と混乱と不安。
色々な感情が、ないまぜになって、
脳が震えて、それでも、必要な質問は出来るあたり、
彼の先天的な胆力のほどがうかがえる。
「五大家の殲滅。使えない個体は皆殺し。使える個体は飼い殺し」
「正式に宣言する。ガタラの件は完全に忘れよう。正直、あいつの損失は痛手だが……完全に、なかったことにしよう。これは、こちらの誠意と受け取ってもらいたい。Cレリックも……本当の本当に、完全にあきらめるから。そっちで好きにしてくれればいい。どうせ、ハク付けとして所有していただけで、ないと困るものじゃない」
Cレリックは性能が破格すぎて、ヤクザの日常生活においては使いどころがない。
あくまでもハク付け、ステータス。
あるいは、ちょっとした威嚇・牽制。
結局のところは、その程度でしかない。
あったほうがいいのは事実だが、
ないと困ってしまうものではないのだ。
「正真正銘の全面降伏だ。俺はあんたに傅(かしず)く。俺は――シロアリは、ゼノリカに敗北した。もちろん、シロアリは、完全院の犬だから、完全院の勅命を受けてしまえば、ゼノリカと敵対関係になってしまう……その可能性はゼロではない。この点で嘘をつく気はない。だが、俺個人としては、あんたらと敵対はしたくない」
必死になって、言葉を紡いでいくゴミス。
『裏で何かを画策している』とか、そういうのではない。
普通に、ドナやアモンが怖いので、歩み寄ろうとしているだけ。
裏社会のトップ層だからといって――いや、だからこそ、血気盛んなオラオラ系ではいられない。
生き残ることが、人生のメイン。
リスクヘッジに無頓着なリーダーなど重荷でしかない――それがゴミスの信条。
「さあ、いい加減、そろそろ、そっちの望みを教えてくれ。もう、ここまで本音を晒したんだから、マジで、探り合いはやめよう。抽象的なごまかしは抜きで頼む。できれば、どこの所属の誰なのか教えてほしいんだが……言いたくないなら、それでもいい。Cレリックが欲しかっただけ……だというなら、それでもいい。とにかく、『目的』を――」
「シロアリの代表『ゴミス』の実力はいかほどか――それを確かめることが、メインの目標。もちろん、それだけではなく、他にもいくつか目的はある。天下に、この世界の『強者』の程度を教えること。単純に、強者から世界の情報を奪取すること。シロアリという組織が、どのように動いてくるのかを観察すること」
ドナは、
「最も欲しかった情報はすでに得た。巨大反社組織の代表『ゴミス』――その推定存在値は『300』。戦闘力は『下の中』といったところ。Cレリックによる強化がなければ、天下でも充分に対処できるレベル」
淡々と言葉を並べ、
「問題なくミッションを進めることが出来ると断定。あとは、貴様から、得られるだけ情報を奪い、ついでに、シロアリを奪い取る。完全院と実質的な繋がりがある貴様はエサとして生け捕り。『五大家とのパイプ』として、さほど使えないようであれば殺処分。以上」
「……」
「なにか質問は?」
冷や汗を流すゴミス。
『これは話し合いなど通じないパターンのアレだ』――とようやく気付いたがゆえの冷たい汗。
「……み、ミッション……とは……?」
どうにか、口をついて出たのは、そんな質問だった。
動揺と混乱と不安。
色々な感情が、ないまぜになって、
脳が震えて、それでも、必要な質問は出来るあたり、
彼の先天的な胆力のほどがうかがえる。
「五大家の殲滅。使えない個体は皆殺し。使える個体は飼い殺し」
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