『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……
46話 ことはすべてエレガントに運べ。
46話 ことはすべてエレガントに運べ。
(――『俺クラスの敵』が複数存在する可能性の考慮……これは無意味な疑心暗鬼ではなく、最低限必要不可欠な当然の警戒心。現に、シアエガと契約したバロールは大幅にパワーアップしている。バロール以上の資質を持つ天才が、シアエガ以上のコスモゾーン・レリックと契約していた場合……その強さは相当の脅威……)
この『可能性に対する尻込み』は、
どの視点から考察しても、
やはり、決して、無意味な疑心暗鬼ではない。
(ウムル級のバケモノが、ウムル級のコスモゾーン・レリックを使った場合……その領域は最果て……完全院リライトが、その頂(いただき)に至っている可能性を考慮して動くべき)
よって、センは、
(慎重に、五大家の情報を集めるべきだ……できるだけ、五大家とは敵対せずに……徹底して慎重に五大家の情報を集める……)
そう結論づけると、
平に視線を向けて、
「――天下の連中に伝えろ。『ことはすべてエレガントに運べ』と」
「かしこまりました」
★
――反社組織『シロアリ』の拠点。
見るからにマフィアンなテイストが漂っている高層ビル。
その一室。
ここでは、現在、集められた10人の幹部と、
彼らのトップである代表『ゴミス』が会議をしている。
「Cレリックを持ったまま、ガタラが消えて……すでに一週間……」
今回の議題は数日前に姿をくらましたガタラについて。
コワモテの幹部連中は、各々、渋い顔で、
手元の調査書とにらめっこをしながら、
「ガタラが自分の意思で飛んだとは考えづらいな」
「ありえない話だ。メリットがない」
それぞれの意見を出し合っていく。
ここに集まっている幹部連中は、全員、我が強いヤクザ者なので、
当然、『意見の方向性』が一致することは無いのだが、
しかし、ガタラに対する一定の信頼感はあるようで、
「メリットうんぬんではなく、やつは、まっとうなヤクザ者だ。不義理は働かない」
「不義理を働くタイプだったとしても、コスモゾーン・レリックを持ったまま逃げるような危ういマネなどしないだろう。あいつはそこまでバカじゃない。むしろ、かなり賢い部類だ」
と、そこで、『義理人情という概念』を一切持ち合わせていないタイプの幹部――テロッカが、
「ガタラは正直どうでもいいが、Cレリックの消失が痛いな」
ボソっとそうつぶやいた。
テロッカは『自分が出世する事にしか興味がない』という、
非常にわかりやすいタイプで、だから、
『優秀な同僚の脱落』はむしろ大歓迎で、
そして当然『所属している組織の宝の行方』に関しては敏感。
「……『上』に回収されたのか?」
「ありえる話だ。やつらは気まぐれゆえ」
「何よりも『何をするかわからない』のが上の特徴」
「理解できぬ気まぐれに振り回されるこちらの身にもなってもらいたいな」
「こちらのことなど考えまいよ。我々など、上からすれば虫ケラに等しい」
ため息がもれた。
いつだって、下の者は、上に振り回されて疲弊していくだけ。
いいように使われて、気まぐれに壊される。
その事実に対して、文句の一つも言えない弱い立場。
(――『俺クラスの敵』が複数存在する可能性の考慮……これは無意味な疑心暗鬼ではなく、最低限必要不可欠な当然の警戒心。現に、シアエガと契約したバロールは大幅にパワーアップしている。バロール以上の資質を持つ天才が、シアエガ以上のコスモゾーン・レリックと契約していた場合……その強さは相当の脅威……)
この『可能性に対する尻込み』は、
どの視点から考察しても、
やはり、決して、無意味な疑心暗鬼ではない。
(ウムル級のバケモノが、ウムル級のコスモゾーン・レリックを使った場合……その領域は最果て……完全院リライトが、その頂(いただき)に至っている可能性を考慮して動くべき)
よって、センは、
(慎重に、五大家の情報を集めるべきだ……できるだけ、五大家とは敵対せずに……徹底して慎重に五大家の情報を集める……)
そう結論づけると、
平に視線を向けて、
「――天下の連中に伝えろ。『ことはすべてエレガントに運べ』と」
「かしこまりました」
★
――反社組織『シロアリ』の拠点。
見るからにマフィアンなテイストが漂っている高層ビル。
その一室。
ここでは、現在、集められた10人の幹部と、
彼らのトップである代表『ゴミス』が会議をしている。
「Cレリックを持ったまま、ガタラが消えて……すでに一週間……」
今回の議題は数日前に姿をくらましたガタラについて。
コワモテの幹部連中は、各々、渋い顔で、
手元の調査書とにらめっこをしながら、
「ガタラが自分の意思で飛んだとは考えづらいな」
「ありえない話だ。メリットがない」
それぞれの意見を出し合っていく。
ここに集まっている幹部連中は、全員、我が強いヤクザ者なので、
当然、『意見の方向性』が一致することは無いのだが、
しかし、ガタラに対する一定の信頼感はあるようで、
「メリットうんぬんではなく、やつは、まっとうなヤクザ者だ。不義理は働かない」
「不義理を働くタイプだったとしても、コスモゾーン・レリックを持ったまま逃げるような危ういマネなどしないだろう。あいつはそこまでバカじゃない。むしろ、かなり賢い部類だ」
と、そこで、『義理人情という概念』を一切持ち合わせていないタイプの幹部――テロッカが、
「ガタラは正直どうでもいいが、Cレリックの消失が痛いな」
ボソっとそうつぶやいた。
テロッカは『自分が出世する事にしか興味がない』という、
非常にわかりやすいタイプで、だから、
『優秀な同僚の脱落』はむしろ大歓迎で、
そして当然『所属している組織の宝の行方』に関しては敏感。
「……『上』に回収されたのか?」
「ありえる話だ。やつらは気まぐれゆえ」
「何よりも『何をするかわからない』のが上の特徴」
「理解できぬ気まぐれに振り回されるこちらの身にもなってもらいたいな」
「こちらのことなど考えまいよ。我々など、上からすれば虫ケラに等しい」
ため息がもれた。
いつだって、下の者は、上に振り回されて疲弊していくだけ。
いいように使われて、気まぐれに壊される。
その事実に対して、文句の一つも言えない弱い立場。
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