『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

44話 使えない情報。

 44話 使えない情報。

「なぜ、俺が最強だと答えた? クツグアや完全院リライトと戦ったことがないなら、どっちが強いかなんて、わからないだろ」

「あなた様の方が強くて当然……と、私の心が強く感じたからでございます」

「……心ねぇ……しゃれた言葉を使うじゃねぇか」

 そうつぶやいてから、
 センは、一呼吸いれて、

(ようするには、上司となった俺に対し、おべっかを使っただけってことか……)

 所属している会社の社長から『お前が知る限り、この世で一番優秀な男は誰?』と目の前で聞かれたら、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツの名前や功績を知っていても、『もちろん、あなた様です。それ以外ないでしょう』と答えざるをえない。
 現状は、それと似たようなものではないかと、センは考えた。

(最強と評価されて悪い気はしないが……しかし、今、この場この瞬間における俺が必要としているのは、そういう『イエスマンのよいしょ』じゃない。……シアエガの『感想』は『使えない情報』と判断せざるをえない)

 心の中で、そうつぶやいてから、
 センは数秒考えて、

「ちなみにだが『お前の中に情報だけがある』っては、具体的に、どういうことだ? 『聞いたことがある』ということか? それとも『生まれる前から、お前の中に刻まれている』ってことか?」

「完全院リライトに関しては前者で、クツグアに関しては後者でございます」

「なるほど……なるほど……」

 うなずきながら、

(どこかで、P1を思い出させる……いや、どっちかっていうとフッキかな……なんにせよ、作為的な『裏』を感じる……)

 と心の中でつぶやいてから、

「ちなみに、完全院リライトの次に強いのは?」

「全宮の当主、全宮テラでございます。かの者は、最強クラスのコスモゾーン・レリック『ハスター』と契約した超人。完全院リライトには劣りますが、世界最高クラスの実力者」

「その調子だと、五大家の当主は全員、強大なコスモゾーン・レリックを、持っているっぽいな」

「その通りでございます」

「なるほど、なるほど……」

 センは頷くと、
 頭の中で、
 現状を整理しつつ、

(世界全体の『程度』に関しては、おおよそがつかめてきたが……五大家に関しては、まだまだ情報が少なすぎる……この状況だと、まだ、無茶は通せないな。……『完全院リライトが俺よりも強い可能性』は『まだ残っている』と言わざるをえない)

 最悪を想定し、
 最悪への対抗策を思案しつつ、
 最悪の斜め上や、向こう側も視野にいれつつ、

(俺より強い程度の雑魚に『俺』は負けないが……『俺を超えるほどの変態』から『全力の敵意』を向けられたら『ゼノリカ』が壊滅する可能性がある……)

 センエースと『タイマン』を張ってくれるのであれば、
 相手が誰であれ問題はない。
 センエースより強い程度の雑魚にセンエースは負けないから。

 これまでのように、『センエースが勝てばオールオッケー』という前提が整うのであれば、結局のところ、問題は何もない。

 しかし、この世界においては、
 その前提が整わない可能性がある。
 それが何よりの問題。

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