『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

36話 コスモゾーン・レリックをこの目で見てみたい。だから、全身全霊でかかってこい。

 36話 コスモゾーン・レリックをこの目で見てみたい。だから、全身全霊でかかってこい。

 歯をむき出しにしているアダム、シューリ、平熱マンの三人を相手に、
 汗一つかくことなく、優雅に、華麗に、
 ――究極超神センエースは、空間の全方位に残影を刻んでいた。

 その光景を見たカティは、
 思わず、

「……美しい……」

 と、心からの感嘆をこぼす。

 ――あまりの美しさに、一瞬、呆けてしまったが、
 カティたちは、すぐに、片膝をついて、こうべをたれる。
 神前の礼をつくし、
 心の中で、丁寧に、心をこめて、『リラ』を唱える。

 そんな時間が二秒ほど経った時、
 センは、彼女たちに視線を送ることなく、



「――バロール、前へ」



 命令を受けると、
 バロールは、

「はっ!」

 腹の底から声を出す。
 わずかも非礼に穢れぬよう、徹底して注意をはらい、
 その歩を、しっかりと、前へ進める。

 距離がある程度縮まったところで、
 神が口を開く。

「アダム、平、下がれ」

 命じられると、
 二人は、スッっと息を整えて、うやうやしい態度でセンと距離をとる。

 最後に、センは、少しだけ表情を整えて、
 シューリに視線を向けて、

「シューリ……コスモゾーン・レリックを体験してみたいから、少し待っていてくれないか」

「しょうがないでちゅねぇ」

 そう言って、シューリも下がったところで、

 センは、バロールに視線を送る。
 鋭い視線。
 この世のすべてを見通しているかのようなゴッドアイ。

 神の視線を受けて、
 バロールの全身に緊張が走った。

 すでに、ここ数日で、何度か近い距離で顔を合わせているのだが、
 しかし、いつまでたっても、『神の威光』に慣れることはない。

 神はあまりにも尊すぎる。
 存在があまりにも遠すぎる。



「Cレリックの回収と掌握……大儀であった」



 『ゼノリカ(すべてをつつみこむ光)の旋律』に触れたことで、
 バロールの全身が、鋭い歓喜に貫かれる。
 ビリビリと脳が甘くしびれる。
 心がカァっと熱くなり、
 視界がチラチラとボヤけた。

「も、もったいない御言葉でございます!」

 緊張のあまり甘噛みしつつも、
 しかし、キッチリと、敬愛を叫ぶ。

 そんなバロールに、
 神は、超然とした態度で、

「すでに、あらかた詳細は聞いている。なかなか良質なアイテムらしいじゃないか。その『程度』を自分の目でも確認したい。というわけで……」

 そこで、ゆったりと、
 両手で小さな弧を描きながら、
 軽やかに『武』を構えて、

「余力を残すことなく、全身全霊で……かかってこい」

 命令を受けると、
 バロールは、一度背筋をピンと伸ばして、

「かっ、かしこまりましたぁっっ!!」

 喉を潰さんばかりの勢いで返事をすると、
 自分の『中』から、シアエガ(斧)を召喚する。

 その圧倒的なスペックは、バロールの魂魄を底上げしてくれる。
 一回り以上の規模で存在値が膨らんだバロールを見て、

(……ほう)

 神は一度嘆息した。
 ハッキリと数値が見えるワケではないが、
 雰囲気で、なんとなく、
 『大きくなった』という事はわかるので、

(……いいねぇ……)

 軽く唇を舐めながら、
 バロールのパワーアップを賞賛する。


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