『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

32話 審判のアリア・ギアス。

 32話 審判のアリア・ギアス。

(……『この世界の現実』を私に教えてくれた貴様には、心から感謝するわ。無能でいてくれてありがとう。願わくば、このカスが本当に、最高品質の傑作でありますように)

 ミシャが心の中でそうつぶやいていると、

 シアエガが、とつとつと、

「わ、私は……私はシアエガ……コスモゾーン・レリックの……シアエガ……」

「だから?」

「この私を、これほどたやすく倒してしまうほどの……常軌を逸したバケモノよ……」

 そこでシアエガのオーラが淡く瞬いて、



「――強者は華。堅陣な魂魄は土――」



 ゆらゆらと、
 シアエガの光が強くなって、


「――審判のアリア・ギアス発動――」


 宣言の直後、
 シアエガのオーラがグっと深くなった。
 見えなくともわかる。
 明らかに、存在値が増した。
 先ほどまでのちっぽけな光ではなく、
 ――もっと、鮮やかな虹色。
 研ぎ澄まされた、狂気の虹色。



「――認めよう。強大なる挑戦者よ。私を超えてみせろ。もし、今の私をも超えることができたなら……その時は……真に、貴様の力となろう」



「……随分と上から言ってくれるわね」

 ミシャは、シアエガの言葉を鼻で笑ってから、

「貴様ごときに試されるほど、私は安くない」

 そう言うと、
 ミシャは、シアエガに対する『睨みの色』を消して、

「バロール、そのガラクタを支配して、キッチリと自分の力にしなさい」

 命令を受けると、
 バロールは、

「かしこまりました」

 自分の『表層』に出てきて、
 うやうやしくそう言った。

 そして、そのまま、
 バロールは、自身のオーラを開放し、

「コスモゾーン・レリック『シアエガ』よ。もう、お前の時間は終わった。今日この瞬間より、私の道具として、私の力になれ」

 そう言いながら、シアエガ(斧)に力を注ぎこんでいく。

 ビリビリと電流が走って、
 シアエガから放出されている『鮮やかな虹色のオーラ』がどんどん縮小されていく。

 ――だが、その途中で、

「私の試験を受ける資格があるのは、あの少女だ……貴様じゃない」

 シアエガのオーラが、
 バロールのオーラを押し返す。

「む……」

 シアエガの虹気がどんどん膨れ上がって、
 色濃くなって、歪んで、弾けて、
 バロールの魂魄をねじ伏せていく。


「ぐっ……ぅうう――ちぃ!!」


 だから、
 ついには、


「――ぶはぁっっ!! はぁ、はぁ……ふぅ……なかなかてこずらせてくれたが……しかしな、バロール……私の全力ならば、貴様程度をおさえるくらいワケないのだよ」


 再度、バロールの肉体が、シアエガに奪われた。
 意識を押さえつけられ、
 魂魄を縛られる。

 バロールを封じたシアエガは、

「……さて」

 ギロっとミシャをにらみつけると、

「それでは、試験を開始しよう」

 そうつぶやいた。

 そんなシアエガに対し、
 ミシャは、
 けだるげな表情を浮かべ、
 腕組みをして、

「何度も言わせるな。貴様ごときに試されるほど、私は安くない」

「プライドが高いな。ミシャンド/ラ。悪くないぞ。そうでなくては、私の使い手にふさわしくない」

「はしゃぐな、ポンコツ。貴様程度のガラクタが、偉大な神の弟子である私に、ふさわしいわけがないだろう。私にふわしいのは、もっとマシな道具。貴様じゃない」

「――その威勢、最後まで保つことができたなら、私は、真に、貴様の武器となろう」

「『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く