『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

5話 ヤクザ者の矜持。


 5話 ヤクザ者の矜持。

「……ど、どういうつもりだ……俺に手をだして、ただで済むと――うぐっ!」
「凄む必要はないって言ったよね? 時間の無駄だから、こっちの質問にだけ、バカみたいに答えてくれる?」


「……ふ、ふざけんじゃねぇ……俺はなぁ……シロアリの――ぐふぅ!」


 バロールが酷くイラついた顔で、
 『しつこく名乗ろうとしたガタラ』の頭をつかみ、

「だからぁ! 自己紹介はいらねぇって言ってんだろぉがぁ!」

 腹に響く大声で怒鳴りつけた。
 ほとんど猛獣の咆哮。
 ガタラは、その大声に、一瞬だけ怯みかけたが、

「で、でけぇ声を出すんじゃねぇ……耳が痛ぇだろぅが」

 『ヤクザ者としての矜持』を見せてきた。
 長年、裏社会で生きてきた者特有の強マインド。
 『ビビっていませんよ』を過剰にアピールしたことで、威圧のトーンが下がる。

 その『下がったトーン』に対してだけは満足げに、
 バロールが、平坦な声で、

「じゃあ、二度とわめくな。質問するから答えろ。問一、コスモゾーン・レリックについて、お前が知っていることを全て答えろ」

「……はぁ?」

「聞こえなかったようなので、もう一度言おう。ただ、何度も何度も言いなおすのは面倒だから……今度は、耳を大きく開いて――」

 言いながら、バロールは、

「ぎゃああああああ!」

 ガタラの左耳を引きちぎってから、

「お前が知っているコスモゾーン・レリックに関する情報を、あますことなく、全部、言いやがれ」

 ダラダラと血が流れている耳もとで、
 ゆっくりと、慈愛のカケラもない冷たい声を投げかけるバロール。

「ちなみに、次は右耳。その次は、鼻を削って、次は目をつぶす。それでもしゃべらなければ、腕、足、性器の順番でつぶしていく。お前が、しゃべるまで、私は、お前の体に聞き続けることを、やめない。最悪、情報が聞き出せなかったとしても、こちらはさほど困らない。次の獲物として、お前のお友達を狙うだけ。簡単な話」

「ぅぐうぅ……くぅ……」

 奥歯をかみしめ、激痛に耐えているガタラ。
 『オラつくこと』が仕事のヤクザ者である以上、
 みっともなく泣き喚くことはできない。

 ガタラは『そこらのチンピラ』ではなく、
 最大手反社会組織シロアリの幹部。
 ――ゆえに、どんな時でも無様はさらせない。

「もし、今、素直に教えてくれたなら、お前のことは五体満足の状態で解放する。さあ、というわけで、教えてくれ」

「……く、くそがぁ……シロアリを……俺を……ナメんじゃ……」

「まだいうか。……さすが、幹部。根性はそこそこ。よし、手順、変更」

 そう言うと、
 バロールは、ガタラを縛っている拘束具を外す。

 自由になったガタラは、

「ど、どういうつもりだ……」

(……『最上級裏組織』の『幹部』であるこいつが『どのくらい強い』のか……それも『私たちが欲している情報』の一つ。というわけで……)

 そこで、バロールは武を構えて、

「――『私』を教えてやるから、かかってこい。私に勝てたら開放してやる」

「……勝てたら開放してやる、だと? ふ、ふざけたことをぬかしやがって。拘束さえ解かれたらこっちのもの。『現実』を教えてやる。今からお前らは俺に殺されるんだよ。男は徹底的に痛めつけて殺す。そこの女二人は、適当に犯したあと、性奴隷として売り払う。シロアリに手を出した罰の重さ……思い知れ」


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