『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

37話 100万年。


 37話 100万年。

(ありがたい!! 千載一遇のチャンス!! 限界まで『時間』をもらう! ――だが、灰になっては意味がない……精神が崩壊するギリギリ……ボクは、何年、耐えられる……?)

 『謎の扉』の『急な出現』に対する『?』のリアクションはゼロで、
 ただひたすらに、己の幸運に対する『感謝』の奥で、
 『自分なら何年耐えられるか』を真剣に計算する平熱マン。

(1000年は余裕……1万年もいけるだろう……)

 そこまでは想像できる範囲。
 問題はそこから先。

(何年だ……ボクは、何年耐えられる……)

 熟考の結果、
 平熱マンは、



「……100万年」



 そう結論を出した。

 100万年という数字を出した平熱マンに対し、
 センは思う。

(いい線だ……お前は『バカな俺』と違って『自分』がちゃんと見えている。お前の精神力では、100万年以上は耐えられず、灰になる)

 決して『平熱マンの精神力が弱い』というワケではない。
 あえて詳細に説明するまでもないが、
 『100万年』という数字だって、常人をドン引かせるには十分な異常。

 『200億年という狂気』に耐えてしまった『どこかの狂人』が、
 『次元違いにド変態』なだけで、
 100万年というのも、十二分以上に、ラリった数字。

 ――続けて、センは思う。

(お前は『凡夫の俺』と違い、本物の天才だ。100万年も積めば、『器』をつくるくらいは出来るだろう)

 素直にそう思う。
 平熱マンの才能があれば、100万年は十分な時間。

 ――しかし、もちろん、

(ただ、俺に一撃を入れようと思えば、そこから『先』を積む必要があるんだがな)

 ニっと笑いながら、そう結論づけた。

(器をつくるだけで届くほど、俺はお前の『近く』にいないぞ、平)

 ただ、その『無慈悲な結論』を口に出すことはなかった。
 センは『子供の可能性をつぶす親』ではない。
 『親に可能性を否定された子供』の『限界』は例外なく狭くなる。

 毒親を乗り越えてたくましく成長する子供もいるが、
 そもそも親が毒属性でなければ、
 無駄なハードル走をする必要がなく、
 直線・最短をひた走ることができる。
 どちらの方が『より速く』・『より遠く』までいけるかは言うまでもない。


 ――だから、センは、平に事実を告げたりはしない。
 ただ、現実問題、
 『器をつくっただけの平熱マン』がセンエースに勝つのは絶対に不可能。

 ただ、下地を作れば、当然、可能性が広がる。
 今日、平熱マンがセンエースに勝つことは不可能。
 ――しかし、『いつか、センエースに届くための下地』をつくることに対し『否定的になる理由』は皆無。

 だから、センは黙って見守る。

 そんな神の暖かな視線を受けながら、
 平は、

(……ただ時間を浪費するだけでは……師には届かない……ビジョンがいる……明確な『明日の自分』……師に届く自分……あの『とてつもなく強大な師』に一矢を報いる自分……正直、全く想像できない……しかし……『不可能』という『弱さ』に逃げたりはしない!)

 『とっくに決まっていた覚悟』に、
 さらなるニトロをぶちこんで、

 ――平は、ゲートを開けた。

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