『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

36話 ソウルゲート、見参。


 36話 ソウルゲート、見参。


「師を守るための力が欲しい! せめて盾になれる力が! 『それ以外』は『何も』いらない! 『これまでに磨いてきた力』が通じないというのなら『それ以上のイカれた何か』を望むまで!」

「落ち着け。まずは少し冷静に……」

 と、そこで、センはハっとして、

「まさかとは思うが……さすがに、そこまでアホだとは思っていないが、しかし、一応、ちゃんと命令しておくぞ……絶対に『絶死』を積んだりするな」

「絶死で届くなら考えもしましょう。しかし、それでは届かない。ボクと師の間にある差は、命をかけたくらいじゃ埋まらない」

「まあ、その通りだが……しかし、お前、自分で、『答え』を言っているぞ。大丈夫か? 『絶死を積んだところで縮まらないほどの差』があるのに、護衛なんて出来るワケないだろ」

「それでも、あきらめない……どれだけ困難な道であろうと、どんな絶望を前にしても、それでも、前を向いて、勇気を叫び続けること……それこそが、偉大なる神から教わった覚悟! ボクが焦がれた理想の背中!」

「……『お前(愛されている弟子)』が『俺(優しい師匠)』の前に立ち続けることを、はたして勇気と呼んでいいものか……そこのところは懐疑的だな」

 頭をポリポリとかきながら、そうつぶやいたセン。
 続けて、センは、

「ちなみに、俺は、お前に『背中を見せてきただけ』ではなく『気概だけでは意味がない』……という真理も教えたはずだが?」

「もちろん、その尊き教えは、ボクの心の深部に刻みこまれております。覚悟は成さねば意味がない。『頑張ったこと自体』に意味はない。頑張るだけならだれでも出来る」

「お前は十全に理解できている。『諦めなけりゃそれでいい』ってワケじゃない。絶対に諦めないってのはあくまでも『前提』で『実(じつ)』ではない。――なのに、なぜ、まだ俺の前に立つ?」

 その問いを受けて、
 平熱マンは、
 ニコっと、太陽のように微笑み、



「ゼノリカの天上、三至天帝が一柱、究極超勇者『平熱マン』は……紛れもなく『この上なく尊き神の弟子だから』でございます」



 センの目を見て、ハッキリと、そう宣言した直後の事だった。

 平熱マンの目の前に、

 ――扉が出現した。

 そして、その扉は、
 平熱マンに、こう尋ねたのだ。



『0秒で、好きなだけ修行できる空間に連れていってやる。その空間では、どれだけの時間を使っても、外の経過時間は0だ。さあ、何年修行したい? 好きな時間を言ってくれ。無限でもいいぜ。ただし、精神が崩壊したら灰になるから、選ぶ時間は慎重にな。ちなみに、一度決めて中に入ったら変更はできないぜ』



 その『突如出現した奇妙な現象』を目の当たりにしていながら、
 しかし、平熱マンは、わずかも動揺しなかった。

 思ったことは一つだけ。


(ありがたい!! 千載一遇のチャンス!! 限界まで『時間』をもらう! ――だが、灰になっては意味がない……精神が崩壊するギリギリ……ボクは、何年、耐えられる……?)


 『謎の扉』の『急な出現』に対する『?』のリアクションはゼロで、
 ただひたすらに、己の幸運に対する『感謝』の奥で、
 偉大なる神の弟子『平熱マン』は、
 『自分なら何年耐えられるか』だけを真剣に計算する。

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