『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

22話 感謝している。


 22話 感謝している。

「――お待たせして申し訳ありません、師よ」
「遅い! 『俺が命令する3日前から赤絨毯を引いて待機しておく』ぐらいの気概をみせろ!」

「おっしゃるとおりでございます。心から陳謝いたします。この命でもって謝罪を――」
「俺からしかけておいてなんだが、悪ノリはそこまでだ。さっそく本題に入るぞ」

 空回り感がハンパではないこの状況。

 が、そんな空気にしてしまったことを後悔しても意味はないので、
 センは『直前の一幕』を完全になかったことにして、
 ゴホンと『大きめのセキ』をはさんでから、
 後ろの二人にも聞かせるように、

「ことは単純だ。常にハンパない俺は、さすが、当然のように冒険の書をあっさり飛び級でゲットだぜ。さっそく門の向こうへウェーイからの、鬼やばたんな強敵出現でさげぽよ! 撃退したものの、いろいろウザみが強そうでマジトッポギ。……あとはわかるな?」


「了解いたしました」


 恭しく頭をさげる平熱マンに、
 センは、また渋い顔になって、

「……うそこけ。こんなクソ説明で分かってたまるか。俺、最後、なぜか六本木いってんだぞ」

「詳細は後で煮詰めればいいだけのこと。ボクにとって大事なことは、『師がボクを必要としてくださっている』という『その一点』のみ。さあ、師よ。ご命令を。師が望まれるのなら、ボクは剣にも盾にもなりましょう」

 その言葉を受けて、
 センは、一度目を閉じた。

「……」

 感慨深そうに天を仰ぐと、
 そこで、
 あえて全身から『神々しい暖かな輝き』を放ち、



「……心から感謝している」



 直前までのモンジントーンを完全排除した、
 この上なく尊い神の声で、

「お前たちはいつもそうだ。バカ丸出しな『俺の無茶』をかなえようと必死に努力してくれた。『俺が望んでいる領域に達しているか否か』なんてどうだっていい。そんな『際限のない俺のワガママ』はただの戯言。大事なのは……そんなことじゃない」

 ゆっくりと、
 神の言葉を並べてから、
 まっすぐに、平の目を見つめて、

「簡単に言おう。そのQ‐8ゲートは、現状、俺が命じても閉じることができない」

「師の命令に背くとは……不敬極まりない扉ですな。破壊の許可を」

「不可能だ。このゲートだけは、なぜか、神気を纏っている。今の俺では破壊できない」

 ※ 現在、『神気がかかわっているアイテム』は、
   本来の性能で使用することが不可能となっている。
   『使えない』ということはないが、
   たとえば『攻撃力1億アップ』の装備品などは、
   『攻撃力1000アップ』に性能が落ちている。
   ――この数字の変換はあくまでも例であって、この通りの計算式ではない。

   しかし、Q‐8ゲートだけは、本来の究極超神器の性能のまま。
   つまり、現状は、
   Q‐8ゲートだけが、異例の扱いを受けているという謎の状況。


「主ですら破壊できない? それはいったいどういう――」

「まず、前提として、この世界にいる間、存在値は『1000』に固定される。俺も例外ではない」

 その発言を受けて、
 背後に立っているアダムとシューリが、ピクっと反応を示した。

 両者とも、即座に、気合を入れてみて、
 本当に『通常通り力をこめることが出来ない』ということに気づくと、
 両者とも、額に、うっすらと汗を浮かべる。


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