『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

22話 天童久寿男は二度死ぬ。


 22話 天童久寿男は二度死ぬ。

「つまり、俺の勝ち筋は、30分以内に、お前を殺しきること。お前さえ死ねば天使軍は烏合の衆になりはてる」

「烏合の衆にはならないが……まあ、大きく戦力ダウンするのは事実」

「30分以内なら、確実に殺せる。絶対に持たない。くく……絶望的だな。焦るだろ? ん?」

 言われて、
 クスオは、

「はっ」

 と、不敵に笑い、


「俺をナメるなよ、とは言わない。ナメられている方が、いろいろと事が捗(はかど)るからな。しかし、おれをナメたなら、それ相応の代償は払うことになる。それだけは覚えておいた方がいい」


「ナメてもらいたいのか、ナメられたくないのか、どっちだ」

「ナメられたいとは思わないさ。しかし、ナメられた方が楽なのも事実。それだけの話だ」

 そう言って、クスオは武を構えた。

 と同時に、P型センキー・ゼロオーダーも武を構えて、

「1000を超える天使軍……なんて言っても、俺のような、圧倒的強者を前にすれば『特殊フルゼタ用のオプション』にしかならない。その役目すら枯れた今、あいつらはただの飾り。そして、お前はタイマン特化の戦士タイプではない。終了だよ、テンドウクスオ。お前は二度死ぬ」

 グンと次元に蹴りを入れて、
 圧倒的な精度の瞬間移動。

 クスオの反応速度を大幅に超えているムーブ。
 だから、当然のように『死角からの一撃』をくらい、

「ぐふっ」

 高貴な血を吐き出すクスオ。
 熾天使の首席、天使の一等賞』。
 かつて、世界の主役を張った男。

 それほどの男であっても、
 P型センキー・ゼロオーダーの前では、
 防御と回避に徹する的(まと)にしかなれない。

「テンドウクスオ、お前は決して弱くはない! タイマン特化ではないが、しかし、タイマンが苦手というわけではない!」

「……」

「お前は強い。間違いなく強い! この俺から、これだけ攻撃をくらって、まだ生きているだから、弱いわけがない! だが、足りない! お前はいつも一歩たりない! だから、お前の世界は滅びたんだ!!」

「……」

 P型センキー・ゼロオーダーの挑発を受けながらも、
 しかし、クスオは『怒りによって体を鈍らせる』ことなどなく、
 粛々と、P型センキー・ゼロオーダーの猛攻を処理している。


「見事な『受け』だ! そこらの雑魚なら、とっくに死んでいる! お前の戦闘力は本当に『悪くない』! だが『悪くないだけ』だ! お前じゃ、絶望は殺せねぇ!!」


 さらに加速していくP型センキー・ゼロオーダーの猛撃。
 コンマ一秒たりとも休むことなく、
 暴力の嵐であり続けている。

 恐ろしく緻密な流(りゅう)。
 すべてが『一致』しているかのような武の極み。

 ――だが、

「ぅぐっ!!」

 P型センキー・ゼロオーダーは、
 流(りゅう)の節目で、クスオからカウンターを入れられて血を吐いた。

 たいしたダメージではない。
 軽く入っただけ。
 しかし、

「は……ぁ……?」

 P型センキー・ゼロオーダーは、クラっとしたような顔で、

「な、なんでだ……なんで、俺が一撃をもらっている……なんで……」


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