『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

12話 一分、待ってくれ。


 12話 一分、待ってくれ。

 無敵のコールによる、強制覚醒。
 さらに、P型センキー・ゼロオーダーは、その爆発的なオーラを、
 驚異的な集中力で、

「――はっ、はっ、はっ、はっ、はっ」

 グングンと練り上げていく。


 その様子を目の当たりにしたゴートは、


(膨れ上がった……倍……3倍……いや、それ以上か……)


 P型センキー・ゼロオーダーになった時点で、
 すでに、圧倒的なバケモノだったが、
 ヒーロー見参を叫んでからのP型センキー・ゼロオーダーは、
 よりエグく、よりエッジのきいたバケモノとなった。

(ふざけた話だぜ。ムチャキチャな速度で強くなりやがって……いや、成長スピードに関しては、俺が言えた義理じゃないが)

 心の中でそうつぶやいてから、
 ゴートは、

「……はぁああ……」

 精神を統一させて、
 気合を込めて、
 全身全霊でオーラと魔力を練り上げる。

 EXレベル99兆という『途方もない極限』に至った力を全力で開放させる。

「……P型センキー・ゼロオーダー。今のお前は、出力だけで言えば、俺と戦える領域にある……驚いたよ。心底から驚いた。けど、まだ俺の方が上だ……ハッキリと、俺の方が強い」

 切り捨てるような宣言をするゴート。
 心を折るミッションは継続中。

 ――そんなゴートの一手に対し、
 P型センキー・ゼロオーダーは、
 スゥと息を吸ってから、

「……一分待ってくれ」

「ああ?」

「……一分後、俺は、お前を超えるから、だから、少し待ってくれ」

「……そんなことを言われて『はいそうですか』って待つワケないだろ」

 ほかの誰かのセリフなら、
 『たった一分で、これほどの圧倒的な差が縮むワケないだろ』と吐き捨てるところだが、
 P型センキー・ゼロオーダーの言葉だけは戯言として処理するわけにはいかない。

 なんせP型センキー・ゼロオーダーは、
 たった数分で、存在値2ケタを14ケタにまで伸ばした稀代のチート野郎。

 だから、ゴートは、

(ありえる。こいつなら、マジで俺を超えてしまうかもしれない。『数値』しか誇れるモノを持たない俺は、数値を超えられた時点で勝ち目がなくなる……そうなったら『リーンを助けること』ができない……ならば、もはや、『殺してしまったら、どうこう』を考える余裕はない。全力で、いまのうちに、俺よりも強くなる前にブチ殺す!!)

 勢いよく飛び出して、
 手加減なしの猛攻でP型センキー・ゼロオーダーを圧殺しようとする。

 ――しかし、P型センキー・ゼロオーダーは、
 すでに、存在値『数十兆』クラスの膨大なバケモノ。

 つまりは、HPも耐久力もハンパではないということ。

(ぐっ……硬い! 俺の方が、まだ、間違いなく『強い』が……しかし、今の俺には、こいつを一分以内に削りきれるほどの火力はない……っ!)

 『狂った量の魔力』を積んだ異次元砲をぶっ放したりもしたが、
 結局、P型センキー・ゼロオーダーのHPを削りきることはできず、

「全戦闘データ更新完了」

 ぴったり一分が経過した時、
 P型センキー・ゼロオーダーは、ニっと笑いながらそうつぶやいて、
 ――さらに、





「P型ルナ・センエースっっ!! 生成完了っっ!!」





 強大な力を持つ携帯ドラゴンまで召喚してしまった。

 なんともあっけない、超々々々覚醒。
 『特に重たいドラマ』の一つもなく、
 サクっと『完成してしまったP型センキー・ゼロオーダー』を前にして、

「……ぅ」

 ゴートは、小さなうめき声をあげる事しかできなかった。


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