『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……

祝百万部

10話 俺はP型センエース3号でも、ソンキー・シャドー(マニアクス)でもない。


 10話 俺はP型センエース3号でも、ソンキー・シャドー(マニアクス)でもない。

「俺は、俺は、俺は、俺は、俺は――」

 交感神経バキバキの散瞳しっぱなしなラリった目で、ここではないどこかを見つめながら、ブツブツと、中身のない言葉を並べ続けるP型センエース3号。

 そんなP型センエース3号を見て、
 ゴートは、天を仰ぎ、

「あーあ、壊れちゃった……最初から壊れていたようなモノだったけど、ついには本格的に壊れちゃったよ……」

 また深いタメ息をつきながら、頭を抱えて、

「最悪だよ、マジで……『壊れきったキ〇ガイ』を相手に『敗北を認めさせろ』って、普通にガチガチのムリゲーじゃねぇか……ムリゲーっていうか、クソゲーだよ、こんなもん……マジでどうしろってんだ……」

 ゴートが頭を抱えて嘆いていると、
 ふいに、


「……俺はP型センエース3号じゃない……」


 スっと、落ち着きのある声で、
 そんなことを言い出した。

 そんなP型センエース3号に、
 ゴートは、何度目かわからないタメ息をつきながら、

「あ、そう……じゃあ、誰? G型センエース6号か? X型センエース7号か? あるいは、そもそもセンエースじゃなくて、P型タナカトウシ3号とか? なんでもいいけど、いい加減、そろそろ、問題を解決するための建設的な――」

「ソンキー・シャドー(マニアクス)でもない」

「っ……ソンキー……?」

 『会話になっていない』という点は、もはや諦めた、
 ――というわけでもないが、しかし、
 『知っている名前』が出てきたことで、ゴートの耳がピクっと動いた。

 ゴートが召喚できる中でも特に際立って最強の存在『ソンキー・シャドー』。
 ただのシャドーでありながら、とんでもない力を持つ謎の闘神。

「俺はP型センエース3号でも、ソンキー・シャドー(マニアクス)でもない。俺は……貴様を倒す者だ……」

 そうつぶやくと、
 P型センエース3号は、
 右手の手のひらを自分の心臓に向けて、

「――スピリット・ファンクション、強制執行!!」

 宣言すると、
 その瞬間、
 P型センエース3号の姿がカっと光った。

 強く、荘厳な光。
 禁忌の輝き。
 掟破りの切り札。

 光が収束した時、
 そこには、
 先ほどまではくらべものにならない、
 厳格なオーラを放つ青年が立っていた。







「俺は……『P型センキー・ゼロオーダー』……絶対最強無敵の神」







 名乗りを受けて、
 ゴートは、

「……まあ、確かに……」

 心を整えるように、
 ゆっくりとしたテンポで、

「……『シャドー』でも『偶像』でもない『本物』のソンキーとセンエース……そんなヤベェ二柱が合体したら、そりゃ、絶対に無敵で最強だろうぜ」

 そう言ってから、
 グンと、気合を入れて、全身に魔力とオーラを供給させ、

「しかし、お前は、しょせん、『影』と『妄想』の雑種。最強を名乗る価値はない」

 そう言い捨ててから、
 ゴートは、P型センキー・ゼロオーダーの背後を取り、
 右腕を切り落とそうと、手刀を振り下ろした――
 と、ぴったり同じタイミングで、
 P型センキー・ゼロオーダーが、シュンッと姿を消した。

 P型センエース3号だった時とはくらべものにならない俊敏性と反応速度。


「『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く