センエース~経験値12000倍のチートを持つ俺が200億年修行した結果~(コミカライズ版の続きはBOOTHにて販売予定)

閃幽零×祝@自作したセンエースの漫画版(12話以降)をBOOTHで販売中

5話 ショデヒ、国のことは、だいたい全部任せたぞ。俺は女に会いにいく。


 5話 ショデヒ、国のことは、だいたい全部任せたぞ。俺は女に会いにいく。

(限界なく『リーンの理想』を実現させたいという、終着点のないワガママな欲求――ある意味でリーンは俺を縛る鎖。できることが増えすぎて、立ち往生してしまっているのが現状)

 ゴートは、急速に大きくなりすぎた。
 まだ、ゴートは、自分を測り切れていない。

 だからこそ、現状だと、いったん、些事に関しては、他人に決断を任せている――そんな状況的矛盾。

 ゴート(センエース)は、逃げることを嫌う根性の塊だが、
 『やることが大量にある時、苦手なことを後回しにするか否か』は、まったく別の問題。

 一言で言おう。
 ゴートは、もっとリーンに愛されたいのだ。
 すでに、これ以上ないほど互いの想いは繋がっているのに、
 まるで中毒者みたいに『もっと』を求めてしまう。

 ショデヒに大きな権限を与えている最大の理由は、
 自分の負担を最大限にまで減らしたいから。

 はっきり言おう。
 今のゴートは、少々厄介な状態に陥っていた。


 今のゴートにとって、優先順位は、

 『リーン』≫≫≫≫≫超えられない壁≫≫≫≫≫『世界征服』となっている。

 許されるのなら、
 日がな一日、リーンと時間を共にしたいと願っている。
 それぐらい、今のゴートは、厄介な病(やまい)におかされている。

(あと数分で『今後のラムドカード運用に関する戦略会議』がはじまる……)

 本日のスケジュールを頭の中で思い浮かべたゴートは、
 数秒だけ悩んだが、

(……別に俺がいなくても問題はないな。うん)

 第一アルファ視点でいうところの、ガ〇ダムの運用会議なので、
 当然『とびっきり重要』なのだが、しかし、
 現状の、厄介な状態に陥っているゴートの視点ではどうでもいいこと。

(ショデヒがいれば、大丈夫だ。というわけで、あとのコトはすべてショデヒに丸投げしよう。あいつは腹黒いが、実際、めちゃくちゃ優秀だ。これで、明日の昼まで、リーンと一緒にいられる)

 あっさりと、仕事放棄の決断を下すと、
 ゴートは、サクっと通信の魔法で、ショデヒに、本日の会議における全権を委任した。

 当然、ショデヒは、狂喜乱舞し、
 心の中で、

(くく! ははは! まさか、私にラムドカード運用の全権を託すとは! そこまでアホだと思っていなかった。くく……いや、それだけ信頼されているということか。さすが、私。演技力も尋常ではない高みにある。やはり、私こそが世界の王にふさわしい)

 などと考えていて、
 そして、そう考えているであろうことも、ゴートは理解しているが、
 ――しかし、どうでもよかった。

 そんなことより、今はリーンに会いたい。
 それ以外はどうでもいい。

 というわけで、
 ゴートは、そのまま、リーンの執務室の前まで瞬間移動。

 ※ ちなみに、現在、UV1は、招集があって、ゼノリカに帰還中。
 理由は次章!
 ここで、少し予告!
 次章もだいぶ怒涛!
 どうやら、センを含むゼノリカ総出で、超難度のミッションに挑む模様!


 ――リーンの執務室前まできたゴートは、少しだけ身なりを整えてから、
 親しき中にも必須の礼儀として、コンコンと軽いノックをする。

 数秒待ったが、

(……ん?)

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